鯉昇・琴星・琴鶴三人会
明日早々に帰省するので、その前に寄席いっとこうと言うことで、落語も好きだし講談も好きだなあ、という会に。運良く大雨の時間帯には重なりませんでした。
鯉昇師匠と琴星先生は前座の頃からの間柄で、かつてあった本牧亭で蝠丸師匠、愛山先生の四人で「がまん会」という会をされていたそう。
一席目の「干瓢大名」は栃木県壬生町の名産、干瓢(かんぴょう)栽培に情熱を捧げた鳥居忠英というお殿様の話。本筋とはあまり関係ないのですが、話に出てくるお女中さんとか奥方さまとか、めっちゃキュートでちょっとだけ色っぽい女性が素敵だなあ。
二席目の「満洲 引き揚げの密史」は日本の敗戦から数年間、満洲国に取り残された日本人難民を引き揚げる為に奔走する人達の話。明日は終戦記念日との事で、色々と考えさせられました。数年前に観た井上ひさし「圓生と志ん生」もそうですが、当時の満洲国の悲惨さに胸が痛む。戦争反対。
三席目はうってかわって明るく楽しく「餃子問答」奇しくも一席目と同じ土地の名物の話ですね。前席のシリアスな空気をガラッと変える鯉昇師匠の剛腕ぶりすげえ。本編もそうですが、マクラが面白すぎます。思わずブッと吹き出すように笑ったのは久しぶりでした。
仲入り後は琴星先生が再度登場して「木戸孝允と松子」維新の三傑の一人、木戸孝允(桂小五郎)とその妻、松子(幾松)の馴れ初めから結婚までの話。二人のやりとりが微笑ましいですが、どっちも短命(木戸孝允43歳、松子44歳)だった事を思うと切ない。