映画【カセットテープダイアリーズ】
原題 Blinded by the Light
製作年 2019年
製作国 イギリス
配給 ポニーキャニオン
上映時間 117分
映倫区分 G
【概要】
1980年代のイギリスを舞台に、パキスタン移民の少年がブルース・スプリングスティーンの音楽に影響を受けながら成長していく姿を描いた青春音楽ドラマ。87年、イギリスの田舎町ルートン。音楽好きなパキスタン系の高校生ジャベドは、閉鎖的な町の中で受ける人種差別や、保守的な親から価値観を押し付けられることに鬱屈とした思いを抱えていた。しかしある日、ブルース・スプリングスティーンの音楽を知ったことをきっかけに、彼の人生は変わり始める。
【評価】
★3.9(5段階評価)
【感想・レビュー】
―音楽の力と社会派…だからブルース・スプリングスティーンか!―
1987年代の移民の受け入れも普通にあるが、差別もまだまだバリバリある、そんな時代のイギリスのお話。
主人公のジャベドは作家という夢を胸に秘めながらも厳格で保守的な父親、閉鎖的な町、人種差別にモヤモヤとした人生を送っていた。
ある日学校で偶然勧められたカセットテープ。
何気なしに聞いたそのテープからは今のモヤモヤを代弁してくれるような歌詞、更に未来への背中を押してくれるような音楽が流れる。
ブルース・スプリングスティーン。
そんな音楽と出会い、自信のない俯きがちな彼の人生は変わっていく!
と、そんな感じのストーリー。
ブルース・スプリングスティーンは名前は聞いたことあるようなないような…。ぐらいでの鑑賞。
なので、この曲聞いたことある!みたいな事は無かったけれど全体的にいい曲ばかり。ジャベドの心情を代弁したような曲が流れて自然と彼に寄り添えた。
何より自分の今の現状を代弁してくれるような音楽に出会ったあの衝撃と、ひとりじゃないんだという心強さは個人的にも経験があるので凄いわかる!という感じだった。
ブルース・スプリングスティーンと出会ってジャベドは変わっていく。
親に勧められた服を脱ぎ捨て、夢を追いかける事を厭わず、気になっていた女の子とも仲良く、一気に青春大爆発だ。
だけれど変わっていくジャベドをよく思わないのは「いい子」のジャベドを可愛く思っていた父、幼馴染とは少しずつ距離が生まれてしまう。
そんな変わっていく青春時代をどうジャベドは生き抜いて行くかは是非ご覧頂きたい。
話はとても分かりやすく青春映画である。
私が生まれたぐらいの年が舞台なのでイギリスがどういった状況でジャベドはもがいているのかが、細かくはには分かりきれないところもあるが、時代が変わっても若者の悩みは似てる。
そして音楽の与える影響力も同じだ。
だからか、すんなりジャベドのモヤモヤが共感できた。
また、この時代においてパキスタン系の移民がイギリスにおいてどんな扱いだったのかも正直ピンとはきづらいのだが、いつの時代も人種差別なんて本当にくだらない。
だけれど、絶対くだらないとそう思う人はいる。
ここで人種差別どうのこうのはこれ以上喋らないが青春と鬱屈、社会と差別。こんなテーマにブルース・スプリングスティーンの音楽はピッタリな気がした。
そんな事を考えさせる映画でした。
とても気持ち良くて素敵な映画だと思いました。
放送室をジャックして明日なき暴走をかけたシーンは最高。
気になった方は是非映画館で!
ブルース・スプリングスティーンもっと聞いてみよ!
【公式HP】
http://cassette-diary.jp
【予告】