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想い出にあう 歩道橋
今日、ドライブの途中、海岸前の
レストランに寄った。
彼女といつも一緒だった店。
彼女と一緒に食事ができるから選んでいた店。
それは、いつの季節もテラス席。
海と車道の見える席。
彼女がいないから今日は、
海の見えない店内席しか空いていないのですが、よろしいですか?の声に
ハイと応えていた。
いつもの前菜に
アンディーとおそ分けしていた事を
娘が思い出す。
その後、テーブルに肘付く腕が物足りない事に気づかせた。
彼女がいた時はリードを握りながら、時に頭を撫でながら食べていたなぁと。
食事の後、目の前の海岸へ行くために
歩道橋を歩くと、
しっぽを振りながらの小走り姿や時々ちらっと私を見る顔が確かに見えて
目の中に涙が溜まり、無口になってしまった。
海岸には、もう海の家が建ち並び、波にはしゃぐ子どもの姿がある。
そして、私は砂浜に見えない彼女のかわいい足跡を探しながら歩いた。
砂浜を歩くのがお気に入り。
打ち寄せる波もお気に入り。
笑顔だったアンディー。
会いたいなぁと。
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