三宅健くんと劇団☆新感線の最高の舞台
【四半世紀のアイドルファンが想うこと★V6★ vol.174】
三宅健くんが5月2日のジャニーズ事務所退所にあたり、ジャニーズとしては、ほぼ最後の仕事である主演舞台をやっている。
劇団☆新感線の「ミナト町純情オセロ〜月がとっても慕情篇〜」だ。
私は健くんのファンになる前から劇団☆新感線の舞台を色々見ていたが、今回はいつものわーっと楽しむ作品ではなく、重厚感のあるものだ。
ネタバレになるのでストーリーは書かないが、ヤクザの世界を描いているので、見るのに体力気力がいる。
自分事で恐縮だが、普段の仕事でエネルギーを使うので、エンタメは後先考えず思いっきり楽しいのが好みだ。
なので、今回の舞台は、観に行く前は、どれだけしんどいのか、ちょっと怖かった。
とはいえ、健くん退所にあたっての最後の舞台だから張り切って複数回チケット取った。ものすごくしんどい舞台だったらどうしようとすごく心配しながら、だがそれより退所前にたくさん観たいというファンの情熱が勝ってしまった。
しかし実践観劇すると、そこは劇団☆新感線、ともすればただ重くなってしまいがちな内容を、随所に笑いどころと派手な照明や音楽、そして歌などで息の抜きどころが随所にあり、うまく見せている。
そしてそこに健くんだ。
健くんはこの舞台が初めての劇団☆新感線だが、健くんがキャスティングされたのがよくわかる気がする。
この舞台では健くんのピュアな透明感がほどよくマッチしている。アイドルまっすぐな、ファン想いの健くん。
その健くんが持つまっすぐなキャラクターが、主人公の透明感にもつながってた。作品の世界観を豊かにしながら、ほどよいポップ感を与えてくれる。舞台の重い主題をただ重たいものにはしない。
こんな風に、当初情報だけを聴いた時は「健くんのジャニーズ最後の舞台が何でヤクザ物なんだろう…。観るの好きでもしんどいかも」という気分でいたが、実際観てみると、重厚感ある中で、それだけでは終わらない何かを表現してくれている。
もちろん観るのにエネルギーがいる舞台に変わりはないが、健くんも熱演、もちろん経験豊富な劇団☆新感線の高田聖子さんをはじめとした劇団員の皆様の熱演が、観終わった後に重苦しさとは違う充実感を残してくれる。
健くんの透明感が重厚感にポップさを加え、マッチしている。健くんにとって初の劇団☆新感線、最高の配役である。