見えないところで確実に 三宅健くん
【四半世紀のアイドルファンが想うこと★V6★ vol.99】
作る側と受け取る側。
普通に生きてると、受け取る側にもあることが多い。お金を払うと、物やサービスが手に入って受け取る側になることができる。
逆に、作る側にまわる事は一苦労だ。人は出来上がった物やサービスの良し悪しを判断する。作り上げる努力は見えないことが多い。
アイドルは、CDを出したり、テレビに出たり、コンサートでパフォーマンスを披露したり、受け取る側の我々からすれば、出来上がったものばかりだ。
今日も推しがかっこよかった、かわいかったと言う想いで終わることも多い。
ただ、メンバーは、デビューした最初の頃は提供された楽曲をやっていたが、時間が経つうち、自分たちで曲を作ったりプロデュースするようになった。
三宅健くんは、コンサートグッズのプロデュースをしたり、新曲についてもどういうレコーディングをするかとかアイディアを出したりしていた。
健くんはそれをどういう思いでやっていたのか。
自分が愛を感じられないものを、人に提供してお金を出して買ってもらうべきではないと思いました。この6人のボーカルでないとできないこともあるし、そこを追求するべきだな、と感じていました。
(「日経エンタテインメント!」2021年11月号)
彼らはもう充分お金を稼いでいるはずだし、それ以上何も追い求めないこともできる。
だけど、作って届ける側として、それをよしとせず、ファンに対して誠実であるとともに、自分たちにしかできない表現を追い求めてきた。
作る側は大変だ。
例えば、おいしいラーメン屋さんに行けばおいしいラーメンが食べられる。
が、それを作る料理人の側は、お客さんに喜んでもらおうと、開店前からスープを煮込み、仕込みをする。
健くんたちメンバーの色んなインタビュー読んでいると、V6は、年数を重ねるごとに、表現者としての覚悟、作り込みを深めていったように思う。
それを1年1年積み重ねてきたことで、長きにわたってアイドルとして続いきたのだろう。