短編小説「カラフルクッションでたまちゃんが」
白いソファーに散りばめられた黄色とピンクのクッションが、まるで白米の上に乗った漬け物のように楽しい雰囲気を演出していた。たまちゃんは、そのクッションの中心にドサリと倒れこみ、押しつぶすような音をたてた。
「ぐふっ、これが至福の瞬間だよね!」とたまちゃんが嬉しそうに笑うと、ソファーは彼女の重さに耐えきれず、とてもとても揺れた。
ソファーの背もたれには、大胆な花柄が施されたピンクのクッションが寄り添い、それを見ているとまるで座っているのはソファーではなく、花畑の中にいるような気分になる。黄色のクッションはまるで太陽の光がソファーに注ぎ込んでいるかのように、部屋中を明るく照らしていた。
たまちゃんはソファーに横たわりながら、古いカーペットの匂いが漂ってきて、笑いのノリが高まった。
「こういうの、本当に幸せって感じるよね。クッションと戯れるのって最高だわ!」とたまちゃんが言うと、ソファーの中でピンクと黄色のクッションがおどけるように跳ねた。
おしまい。
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