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起業への道 天使たちのリース(R)の物語(8)

天使たちのリースについての6回目のお話しです。
今回は、天使たちのリースに使用している松かさについての
お話しです。

私が製作するリースには資材として、大きさが大人の手のひらくらいある、大きな松かさを使用しています。
新しいリースを創作しようとイメージを膨らませる時、なぜか、その松かさが思い浮かぶことが多いのです。
製作段階に入って、それをリースの上においてみると、確かにナチュラルかつ迫力いっぱいの作品に近づくことができます。
劣化することもほとんどなく、約10年前につくった作品の松かさたちも今も生き生きと、作品を引き立ててくれています。

この松かさたちは、友人の一人が近くの寺社から集め、彼女の自宅の倉庫で十分に乾燥させ、届けてくれたものです。とても、手のかかった松かさたちです。
今頃の季節になると、”松かさが足りているか”と聞いてくれる優しい友人です。
”足りない”と話すと、”集めておくね”と言い、
数週間後、拙宅の玄関わきに、何気に紙袋に入った大量の松かさを置いておいてくれるような、温かい友人です。
天使たちのリースには、この温かい心のこもった材料が使われているということをお伝えしたいと存じます。

最近、彼女は、配偶者の方をなくしました。
花を見ても、雨が降っても、悲しい日々がしばらく続くと思います。
が、ゆっくりと悲しみを癒してほしいと思います。
いつの日か、彼女と共に、松かさを集めに、散歩したいと思います。

渡部貴久美

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