姉が嫌いだった
姉は「自分が良ければそれで良い」を体現したような人間だからだ。
私が腹を空かしても、自分が満腹になればそれで良い。
母と姉と3人で家にいる時は母は姉のものだった。終わりなく喋り続けて構ってもらえるのは姉。
私は1人大人しくお絵描き。
今思えば姉もピエロだったのかもしれない。
必死に気を引こうとした結果だったのかもしれない。
でも私から母を奪った時間は戻らない。今の私には母も親の愛情もいらないけれど。必要な時に与えられなかった苦しみはずっと続くだろう。
姉のことが嫌い。恨んでいるのだ。ずっと。