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もう時効なので書くよ #016 美食家のTori Amosと過ごした汗びっしょりの夜

 トーリ・エイモスとの最初の出会いは、1994年のアルバム”Under The Pink”のタイミング。本人とも何だかウマが合って随分仲良くさせてもらった。Red MeatがNGという条件付き(チキンや魚=White MeatはOK)の美食家の彼女に私の店のチョイスが評価されていたこともあったと思う。
 或る晩原宿のピンクドラゴンの地下にあったタイ料理レストラン「KABALA」に連れて行った。バンドメンバーも交え楽しく会食していたが、トーリも含め皆インテリで食後にヨーロッパの歴史の話題になりイヤな予感が…急に「Shujiは百年戦争についてどう思う?」と質問来た!そもそも歴史ヨワいのに英語で百年戦争語れるワケねーだろ!と言えるはずもなく、脂汗流して必死で切り抜けた。
 そんなこともあり一念発起し改めて英会話を習い、次に彼女がコンサートで来日した時に再会すると「Shuji!どうしてそんなに英語上手くなったの?」「君ともっと色々話したかったんだ」と答えると熱烈HUGとKISS!ウレシカッタ。その時のコンサートプロモーターに「彼女美食家だからお願いね。あ、刺身が好きだよ」と伝えると「刺身?あぁ、居酒屋にでも連れて行きますよ」と気のない返事。...その晩彼から焦った様子で電話が掛かってきた。「居酒屋のマグロひと噛みしたら、あと一切の料理に手を付けないんですが…。前回どこ連れてったんですか⁉」 

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