blind craft 夢見るリボンクラフトドレス 視覚障害バービーのために
アメリカの視覚障害者協会が、「視覚に障害のある子どもたちに、ファッションへ興味を持てるように」とのコンセプトで、マテル社と共同し、視覚障害がある設定のバービー人形を発売する。
7月のある日、xでそんなニュースが流れてきた。
ファッション大好き🎶
ドールドレス作成にハマってしまったこの私には、朗報中の朗報だ!
昭和を生きた小学生こと私には、バービーはまさに憧れのお人形。
大人の事情で、私がバービーを手にする頃、ジェニーと名前を変えてしまったことは内緒の記憶である。
49歳自分バースデープレゼント第一弾として、アマゾンでポチってから、バービーがやってくるまで、頭の中のイメージを形にするまでを、いつものようにまとめてみた。
ブラインドバービー
7月下旬、Amazonでポチってからというもの、遠くアメリカからやってくるブラインドなバービーのために、どんなドレスを作ろうか。試行錯誤する時間が楽しくてならなかった。
発売日は8月29日。
まるで、遠方からやってくる孫のために、洋服を作っちゃおうとするおばあちゃんの気分。
視覚障害がある設定のバービー。視線をはっきりとは描かないことで、表現しているとか。
付属品として白杖がついてくると。
ドールの白杖。
さわってみたくて仕方ない。
40年前の幼い私が、手にしていたら、どんなにか誇らしく、どんなにかワクワクしただろうと思えてならない。
当時の私は、リカちゃん人形より、全体的に大人っぽいデザインの洋服が多い、バービーに大して強い憧れを抱いた。
現代では、そのスタイルのスレンダーさが、賛否を呼ぶことになっているし、私自身も、なることのできないであろう、あの体型に一度は憧れた。
とにかく、長い足、8頭身のスタイルの良さで着こなす、ワンピースやドレス、時にパンツスタイル、全てがファッショナブルで、格好良くて、おもちゃ屋さんで売っている服、全て買い集めて、自分の手で触れてみたかった。
ヒールのサンダル、フラットな白いシューズ。
少しでもバービーのようなファッションをしたいと、同じようなワンピースを探して回った。
そんな憧れのお人形に、まさかの「視覚障害バージョン」が加わるなんて。
車椅子の子や、ダウン症のバービーが発売されたことは耳にしていたが、ついにきたぞ!
「多様性万歳」って、心から思える瞬間だった。
さーて、そんな思いで、迎える彼女にどんなドレスを作ろうか。
視覚に障害があろうとなかろうと、基本は、ブロンドヘアで、17歳の女の子。
とりあえず、さわって楽しい、そして、少し大人っぽくてゴージャスなドレスを作ってみたい。
縫わずに作りたい
自分の手指への負担を考慮して、できれば
、今回もリボンを基本素材にしたい。
ダイソー、セリア、キャンドゥー、100円ショップのリボン巡りが始まった。
ダイソーは、大型店舗であれば、かなりの種類が揃っている。
両面サテン、片面サテン、オーガンジー。太さのバリエーションも豊富だった。
今の私の頭の中のイメージでは、ペティコートに、片面サテンを使用して、オーガンジーを重ねて、大人っぽいドレスに仕上げたい。
友人の力を借りて、念入りに色の選定をする。
茶系、ピンク系に、良さそうなものがいくつか見つかった。
茶系のオーガンジーリボンは、両端にシルバーが入っていて面白いと教えてくれた。
速攻で採用したい。
秋なので、茶系も入れよう。
シルバーが入るときっとゴージャスで品が出るかも。
同じオーガンジー素材で、太さを変えて、ピンクも手に入れた。
シルバーの正体はワイヤー
幅5cmくらいのオーガンジーリボンを開いてみた。
なななんと、端のシルバーは、ワイヤーだった。
ほほー。世の中にはこんな素敵なリボンがあるのか。
ワイヤーが入っているとわかると、なおさら、なんだかもう、舞踏会にでも行けちゃいそうなドレスが作れそう。 ワクワクだ。
ワイヤーの端の処理だけ気をつけて、これで、間にぴんくを挟んで、ふんわりドレスの形を作ってみよう。
フリルリボンも加わって、計6種類のリボンを使ってドレス作成を開始する。
タイトルは「夢見るリボンドレス」
オーガンジーリボンに入っているワイヤーで、かなり膨らみを自由に表現できると直感し、舞踏会にでも行けそうな、夢見るくらいにクラシックなドレスを作りたくなってきた。
イメージが固まったら、もう作りたくて仕方がない。
つい写真撮影を忘れてしまう。
これは結構な大作なので、適宜写真を撮らなくては。
片面サテンでペチコート
フリーハンドだが、ドールの胸まわりの長さくらいに、茶系リボンを用意。
次に、3cm幅の片面サテンリボンを、5枚、暖簾状に並べて接着。
隙間を埋めるように、5枚のリボンを貼り合わせていく。
クルッと巻けばペチコート。
ワイヤーリボンで自由自在
同じように,今度は、5cm幅の茶系リボンと3cm幅のピンクのオーガンジーリボンを5枚ずつ交互に繋ぎ合わせていく。
オーガンジーとペチコートのウエストの幅を合わせて、オーガンジーにギャザーを寄せながら、両面テープで接着をしていく。 ワイヤーリボンの端がかなり危険なので、下級的速やかに、覆ってしまおう。
フリルリボンを採用する。
フリルリボンが今回かなり気に入った。
裾だけでなく、いろんなところに使っちゃおう。
ショルダー部分にも使ってみよう。
背中側でクロスするように接着すれば、それっぽくなるかな?
リボンでバラ
少し余ったフリルリボンで、どうしてもやってみたいことが出てきた。
これをバラのようにクルクル巻いてみたい。
縦に半分に折って、端から小さく蛇腹折にして、その蛇腹を、クルクルと巻きつけて。
なんとなくバラっぽくなったみたい。
オーガンジー部分に、ちょっと斜めにふたつのバラをつけてみた。
あれ?
これなんか覚えがある。
そうだ。自分の結婚式の時にレンタルしたドレスに少し雰囲気が似ている。
ドレスのコサージュは、きっとそんな記憶が作り出したのかもしれない。
ようこそBarbie
本日8月29日、念願のバービーが我が家にやってきた。
とりあえず、パッケージのまま撮影。
箱に点字で、「Barbie」とちゃんと書いてある。さすがだ。
彼女のラベンダーピンクのお洋服はこちら。
そしていよいよ、私の作品を試着してもらう。
というか、バービーは、リカちゃんよりも背が圧倒的に高い。
ボディーの素材は、リカちゃんよりも軽い。可動域も違う。
そして何より、軽くて背が高いためか、素材の質感のためか、ドールスタンドに立たせるのも一苦労。ポーズをとらせてもすぐに倒れてしまう。
なんと、こんなところでつまづくとは。
杖は、普段私が使っているものよりも遥かに長い。
日本では、慎重に大して、バストトップくらいのながさが適当とされている。
海外では身長よりも長い白杖を持つのだということを、バービーを通じて初めて知った。
文化の違いを、人形から学んだ。
そして、このバービーーさんは、さすがファッショニスタだ。
最近流行のシヤーな素材を見事に着こなしている。
シヤーなトップス、ミニスカートはシュシュみたい。
今時だ。
かわいらしいし、彼女のスタイルの良さがめちゃくちゃ活かされてる。
やっぱりバービーらしく露出も高いけど健康そうだ。
そしてやっぱり私の作品は、クラシックなイメージ。
でも、きっと、彼女なら着こなしてくれる。
撮影開始だ。
やはり背が高く、丈が、イメージしたよりも短かったが、ボディーのサイズはぴったりだった。
万歳だ!
仕上げはリカちゃんと2ショット
もう一つやりたかったこと。
日本にやってきたバービーを、エスコートするリカちゃんと一緒に撮影してみたかった。
リカちゃんの生活拠点はフランスだったっけ?
まあいいか。
リカちゃん用のドレスは、これまでで1番の私のお気に入り作品を選んだ。
少し季節は夏っぽいが。
この2ショットを撮るにも苦労した。
リカちゃんは、100均のドールスタンドに立たせたまま、30分でもすまして同じ姿勢で待っている。
一方バービー様は、スタンドに建てても滑ってしまい倒れるは、やっとポージングして立たせても、白杖が倒れてくるは、てんてこ舞いだった。
リカちゃんは、重みもそれなりにあって、たたせると安定感がある。
ようやく撮れた1枚。
こうして撮影してみると、身長差にあらためて驚く。
バービーの靴、ドールスタンド、課題はたくさんあるけれど・・・。
こうしてリカちゃんとの2ショットや、二人のペアコーディネートなんかにもチャレンジしたくなってきた。
ワクワクがいっぱいだ。
そういう意味でも、ブラインドなバービーの発売に心から感謝なのだ。