ゆっくりくんの学校選び【小学校編】
息子が中1になった。
これを機に、小学校をどんな思いで選んだのか記録しておこうと思う。
うちの子は、ふつうの小学校の特別支援学級で育った。けっこう下駄履いて入ったんだよね。自分でトイレ行けるかも怪しかったし。何度も、「支援学校へ行きます」っていいそうになるのを堪えて、3年生頃にようやく「この選択は間違いなかった」と思えるようになった。 学校はガチの知的障害であるうちの子にきちんと教科の授業ができる先生を連れてきてくれたのが大きかったなぁ。
彼に小学校で手に入れて欲しかったのは、この4つ。
人生を支える楽しい思い出。
喜びや悲しみを分かち合える友達。
粘り強くチャレンジし続ける気持ち。
人と関わる時の振る舞い。
欲を言えば、得意なことも1つは持っていて欲しかったし、彼の表現方法も確立したかったし。「ああ、ここでこうしてほしい。」と思うことはいくつもあった。でも、この4つを手にして、うちの子は小学校を卒業できた。もうほんとうに上出来だと思う。彼に関わってくれた先生と友達には心の底から感謝している。
この春その息子が中学へ行った。彼は当然、学年の友達が行く地元の中学に行きたがったんだよね。でも、結局支援学校の中学部へ進学した。通いだして1週間。今思い返すだけでも、胸が苦しい。
中学では教科担当制になる。支援学級も同じ。じゃあ教科の先生たちが、知的レベルが小学校低学年のうちの子に、教科の内容を具体的な生活に落とし込んで教えられる引き出しをどれほど持っているかというと、限りなくゼロに近いとわたしは思う。「教科書で」教えるんではなくて、そこには「教科書さえも」ないから。字は書けない、言葉は話せないうちの子を前に、先生どうするよ?
それでなくても難しい思春期の生徒をたくさん抱えて、先生たち、うちの子1人のためにあれこれ丁寧な準備はできないよねー。てか、せんやろなー。
学校で何を身につけてほしいのか。
どんな人生を送ってほしいのか。
学び舎を選べる時はいい。
問題は、学び舎を去る時だ。
中学校編へ続く。