私がライブハウスにいるわけ。

音楽が好きです。

ライブハウスに二度人生を救ってもらいました。(隙あらば自分語り)

とにかくライブハウスにいれば寂しくなかった。

初めて行ったライブハウスは池袋サイバーだったかな。中学に上がると同時にはまったヴィジュアル系のライブ。着ぐるみで来たらチケットがタダになるといわれてドンキで友達とおそろいにした着ぐるみパジャマを着ていった。


当時13年ほどやっていた習い事を辞め、それはまあ中二病独特の寂しさに苛まれていた若人にとって同じような子ばっかりのライブハウスはどんどん居心地の良い場所になっていって。とにかくそのころから、同じ寂しい気持ちを共有できる人にはたくさん出会えた。年齢も職種も事情も色々。それが私の人生で一度目の救いだったことは間違いないとおもいます。いじめられても、家族中があんまりよくなくても、ライブがある・友達に会えると思えば辛くなかった。寂しくなかった。

ただ、ヴィジュアル系のライブっていうのはほぼ女の世界で、嫌がらせも仲間外れも派閥もある。躍起になって争いに参加しても、関わらない、楽しみたいだけと思っても、否応なくそういうものが繰り広げられる空間にいることには変わりなくて、正直20歳くらいの頃には疲れ果ててた。

ある時、大好きなバンドのメンバー脱退をきっかけにこれでこのバンドのライブに行くのは最後にしようと思っていた私を、「今日はここじゃなきゃダメでしょ」と最前列で仲良くしていた友人たちが最前列のど真ん中に入れた。ただ最後を楽しむためにチケットを取った。最後くらい何にも邪魔されたくなかった。整理番号は200番台くらい。確かに友人にもその日が最後なのは伝えていました。でもこれは違う。そういうことを望んでいたわけじゃない。でも言えなかった。

それからしばらく、ライブハウスとは離れて。たまーに誘われて行ってもどうにも楽しくなくて、音楽が好きなことはあんまり人に言わなくなって、ちょっとしたきっかけで舞浜でオタクをしながらコスプレイヤーとして趣味を謳歌してました。詳しいことを書くと長くなるので割愛しますが、そのオタク活動の中で出会ったバンドによって再びライブハウスに舞い戻ってきます。

何かあってもここにいれば楽しい

そんなまたバンドという媒体(でいいのか?)に出会ったものの、ライブハウスに出向くのは控えて音源のみで過ごしていたのですが、ライブ好きなのは結局変わらず、ビビりな私でもクリスマスのアコースティックライブならそう嫌な思いもしないだろ、という魂胆でむかった会場は高円寺The Cluracan。アイリッシュパブです。

(ちなみにウェルカムドリンクはテキーラでした。店内にあふれる酒クズ感。男性ファンのいかつさすごい。女性ファンの皆が仲良さげにキャッキャしてる。大本が陰キャなので、出会うバンド間違えたんじゃねえかって本気で一瞬不安になったのはここだけの話です。)

そんな店内の雰囲気でアコースティックライブであることすら忘れ去ってたので冷静になるまでなーんの違和感はなかったのだけれど。冷静になった私には、それはそれは衝撃のライブだった。

なんたって音楽で、客が、すげえ楽しそうに踊ってんの。ずっと。

びっくりした。というのもヴィジュアル系のライブって、決まったふりとかあったりしてあんまりいい表現ではないけどちょっとマスゲームちっくで。モッシュ(決まった動作なく体をぶつけあったりする事)とかはあったけども。全然違う。踊ってるの。みんな。所によっては肩組んで、乾杯して、大声で歌って。アコースティックとか嘘だった。

もちろんライブの内容も素晴らしかった。でもそれ以上に客席が暖かい。

音楽って楽しい、それでいいじゃんね。でもそんなこともちゃんと分かってなかった。

いやわかってたのかも?それが正解なのか確かめてこなかっただけで。
ライブハウスに行かなくなってから私にとって、大事なもののはずなのになんだか「知られたくないもの」になっていた音楽をもう一回大好きだといえた。思えた。それがうれしくて楽しくて、幸せで、またライブハウスで多くの時間を過ごすようになって。

そんな暖かい人たちだから、ちょっと通うと何となく乾杯したり、話すようになって。誰もがみんな音楽と自分の周りの人を愛していて。そういう人たちと大好きな音楽を共有して、好きなものへの自信を取り返せたのは、本当に救いだった。

ライブハウスと、そこにある音楽と、そこに集う人に救われた話でした。

浮かれたライブ感がわかる動画を埋め込んでおこうと思います。
気が向いたら見てください。4:00~めっちゃ浮かれてます。



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