2-7TDの基本戦略 実践編
こごろーです。
今回は実践編という事で各ストリートの解説やブラフについて解説していきます。
名前の通り実践的な項目を取り扱うので、初心者の方はまず基礎知識編をご覧下さい。↓↓↓
今回の記事では分かりやすくするために、ベッティングラウンドをNLHEと同じ様に記載しています。
2ndベッティングラウンド=フロップ
3rdベッティングラウンド=ターン
4thベッティングラウンド=リバー
となっておりますのでご注意下さい。
でははじめます。
各ストリートの基本戦略
プリドロー
自分が最初に参加する場合はレイズで参加しましょう。
強くなる可能性のあるハンドで基本的にはHUでのプレイを目指します。
スターティングハンドについて詳しくは基礎知識編を先にご覧頂くと良いと思います。
UTGからは狭いレンジでオープンします。
具体的には8の1枚ドローでストレートの可能性が無い物(8753etc)
2と3を含むWheelの2枚ドロー(234,237)あたりが下限として挙げられます。
BTNからはかなり広くオープンできます。
具体的には23,27の3枚ドロー、357など2を含まないが3のある弱い2枚ドロー、などが下限となります。
どこのポジションからでも言える事ですが、2を含むかどうかが大きな評価の分かれ目と言えます。
基礎知識編でも解説した通り、2を含まないドローでは作れるハンドの強さが格段に下がってしまい、ハンド同士が密になる(3456などの形になりやすい)事でアウツの数も減ってしまいます。
また、22337などのブロッカーのあるハンドは見た目よりも強く、3betに回せます。
初心者の方はまずプリドローをしっかりと固める所からはじめましょう。
1stドロー
プリドローの段階で必要のないカードは分かっているため、捨てるカードは迷わないと思います。
基本的には9以上のカード、ペアになっているカードを捨てます。
この時、特に捨てた低いランクのカードは覚えておくようにしましょう。
22358から2を捨てて2を引いてきた場合、3枚目の2のため、相手が持っている可能性がかなり低くなるなど貴重な情報にもなります。
基本的な事にはなりますが、相手のプレイヤーが何枚捨てたのかは絶対に見逃さないようにしましょう。これから先でかなり必要な情報になります。
フロップ
このラウンドではチェンジ枚数の少ない方が必ずアグレッサーになります。
プリドローで最後にアグレッシブなアクションをしたプレイヤーの方がチェンジ枚数が多い場合でも、チェンジ枚数の少ないプレイヤーがベットするのが自然です。
チェンジ枚数が同じ場合、プリドローのアグレッサーにチェックで回す事は自然です。
自分がアグレッサーの場合はハンドが進展した、もしくは元々強いドローの場合は引き続きベットし、ハンドが進展しなかった場合はチェックしましょう。
このラウンドまでスモールベットのため、基本的に2枚ドローはまだオッズに合います。
3枚ドローもコールしましょう。3枚ドローで参加している場合23など強い2枚で参加している事がほとんどなのでエクイティは足りています。
2枚、3枚ドローで進展しなかった場合でもフロップはコールし、2ndドローに進みましょう。
2ndドロー
引き続き、必要のないカードを捨てます。
基本的に9以上で必要のないカードを捨てましょう。
しかし9を捨てるとストレートドローになってしまうようなハンドの場合は9を残してパットします。(97543など)
詳しく知りたい方は木原noteのセカンドドロー編をご覧ください。
https://note.com/kihara_poker/n/n3c322bbce964
このラウンドで強い2枚チェンジが進展しなかった場合、ターンで降りる事が普通です。しかし低いランクのカードをいっぱい引いていた時などはブラフに変えることも検討できます。
ブラフに関してはまとめて後述します。
この時も相手のドローが2枚なのか、1枚なのかをしっかりと確認しておきましょう。
ターンとファイナルドロー
ここからビッグベットになります。
2枚チェンジで進展しなかったハンドは基本的にフォールドします。
1枚チェンジならベット、コール出来ますが、相手のアクションが強く自分がドローイングデッドになっている可能性がある場合は降りる事も自然です。
例えば8763などは相手が既に86lowを完成させていた場合デッドです。
お互いがまだドローしていて、自分がIPで7432などの強いドローを持っている場合、このストリートでベットもしくはレイズをして相手に圧力を掛けるセミブラフのような事も出来ます。
相手の弱いパットハンド、98632などの形の場合9をチェンジしてくれればこちらがフェイバリットになります。
またファイナルドローにおいて自分がパットで相手が1枚チェンジの時、Jlowがあれば勝率は約50%です。
IPであれば相手の枚数を確認してから自分のアクションを決めれるため非常に有利になります。
J8753などの形で相手のベットに対してレイズ、相手が1枚チェンジならパット、相手がパットならJをチェンジするようなアクションをとる事もできます。
リバー
まずありがちなミスを紹介します。
相手の1枚チェンジに対してIPのこちらはショウダウンバリューのあるハンドでパット。ここまでは良いです。
その後相手のチェックに対して枚数有利だからベット。これは致命的なミスです。
このベットは相手が強いハンドを完成させていればコール、レイズされますし、弱ければ降りてしまい最悪のベットになります。
マージナルだけどショウダウンバリューのある、87642あたりはチェックバックしましょう。
また前述したJlowなどのハンドもチェックバックです。
逆に相手からドンクベットされた時、こちらのマージナルなハンドでブラフキャッチしなくてはならない場面がよくあります。
各ベッティングラウンドでプリドロー以外でレイズが無く、ベットコールで進んだ時、ファイナルベッティングラウンドまでに約5BB強ポットに入ります。
それに対して相手の1BBのベットには約14%の勝率があればコールしなくてはなりません。
ここで降りすぎるプレイヤーは簡単にエクスプロイトされます。歯を食いしばりながらコールしなくてはならない場面は多いですが、コールが間違いになる事の方が少ないので勇気を持ちましょう。
強い8lowの85432や86432あたりはバリューベットを打ちましょう。87lowなどのブラフキャッチハンドからバリューを取ります。
しかしその場合ブラフとのバランスを取らなければなりません。
先程のように5BB強のポットであれば相手は勝率約14%あればコールする事が出来ます。なのでブラフ頻度もかなり低めに打たなければなりません。
ではどのようなハンドでブラフベットすればいいでしょう?次のブラフの項で説明します。
ブラフベットについて
リミットゲームでのブラフは組み立てが難しいです。
NLHEのようなチップの圧力に頼らずにストーリーを展開していく必要があります。
ブラフに必要な要素を3つ程紹介します。
①ショウダウンバリューがほぼ無い
②これまでのドローを含めてブロッカーが多い
③ドローしても改善しにくい、弱い
これらの要素を持つハンドでブラフをしましょう。
例を2つほど挙げます。
Ex.1 Snowでのブラフ
BTNからのオープンに対してBBから3347Jでディフェンスしました。
2枚チェンジしたところ相手は1枚チェンジ。
3とJを捨てたところ36を引いてきました。
フロップ
現在33467
こちらのチェックに対して相手はベット、コールしました。
3をチェンジしたところ5を引いてきてしまいストレートになってしまいました。相手も1枚チェンジ。
ターン
現在34567
ターンでチェックしたところ相手もチェックしてきました。
さてここです。
状況を整理するとこの時点で相手はIPからチェックしているため完成していない事がほぼ確実です。更にこちらは3を3枚抑えています。
こちらはドローするべきでしょうか?それともSnowすべきでしょうか?
ドローした場合を考えてみます。
6を捨てて2を引ければ#1ですが、8を引いても87になってしまい、負けている可能性もあります。
ペアになった場合ブラフにする事も考えられますが、相手はチェックしているため確実にドローしてくるのが分かっています。
1枚チェンジ同士なら相手はかなり弱いハンドでもブラフキャッチしやすいです。しかしパット相手になるとかなりコールしにくくなるため、ここはパットが有力になるのです。
こちらは多数のローカードを抑えている、かつドローしても改善する可能性が薄い、ショウダウンバリューも無いのでブラフには最適な条件が整っています。
こちらが3rdドローでパットするのは自然な事なので、パットしてベットしましょう。
このシチュエーションは先程紹介した要素を全て含んでいます。
Ex.2 ペアになった時のブラフ
BTNからのオープンに対してSBから245KTでディフェンスしました。
2枚チェンジしたところ、相手も2枚チェンジ。
3とQを引いてきて2345Qになりました。
フロップ
現在2345Q
こちらのチェックに対して相手がベット、コールします。
Qを捨てたところ2を引いてきました。相手も1枚チェンジ。
ターン
現在22345
こちらのチェックに対して相手がベット、コールします。
2345は鬼のように強いドローなので、ここでブラフに変えるのは勿体ないです。なのでチェンジします。
2を捨てたところ4を引いてきました。
相手はパット。
リバー
現在23445
ここです。ブラフをするならここでベットします。4はブロッカーとしては良いカードで2も2枚抑えているため都合が良いです。
今回はブラフに必要な要素の3つのうち2つしか該当しませんが、非常によく見るタイプのブラフです。
パット相手にブラフでベットするのは勇気が要りますよね。しかし相手視点からするとパットに対して打てるくらいの強さになったとも見える訳です。
もちろんチェックして諦める事の方が多くなりますが、テーブルイメージをしっかりと作っておく事でブラフが通りやすくなります。
ただしブラフの頻度としてはかなり抑え目にして下さい。ブラフ過多になり過ぎても簡単にエクスプロイトされてしまいます。
おわりに
今回の2-7TDは人気種目という事もあり、少し細かい所まで解説してみました。
更に細かい戦略やテクニックもありますが、それはまた後日にしましょう。
楽しんで頂けたらいいね、リツイートよろしくお願いします。
ではまた!