人生ゲーム

［このマスに止まったら20回お休み］

すごろくには、絶対止まりたくないような鬼設定のマスがあって、そこに止まったらもう最下位決定、終わったなと思う。

ところが、思った以上に他の人もどんどんそのマスに止まる。最後の最後になれば、最下位争いは熾烈になっていき、意外と接戦だったりするから面白い。

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しかし本物の人生、「20回お休み」はそうとうしんどい。

何の事かって、例の感染症の事である。陽性者が家に出て、無症状でも陽性者は陽性者、家族は濃厚接触者になって、元気いっぱいのこどもを一歩も外に出さずに20日家にいなくてはならない、という鬼設定のマスに、我が家は止まってしまった。

すごろくがサイコロ任せなのと同じで、感染症もどんなに気を付けていても、かかるときはかかる。マスに止まったら「ギャー！」と言うしかないので、もうあとは無の境地で過ごしている。

我が家の隔離期間が終わったとしても、保育園や小学校が無事に稼働し続けるかどうかもわからないので、またこどもたちは家に舞い戻ってくるかもしれない。

それでも、そのときはそのとき。諦めの境地。

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しかしこんな呑気なことを言っていられるのは、うちに受験生も居ないし基礎疾患持ちも居ないし高齢者も居ないから。

そして、今回に限っては重症化しにくいという噂通り、我が家では風邪以上の症状が出た人は居なかった。

そういう実情ではあるが、世の中にはサイコロ任せというわけにいかない人が大勢いるので、せめて一家籠城して世の中に貢献しようと、ひたすらに大人しく過ごしている。

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籠城中に、ニュースで「後半の10回お休み（濃厚接触者の隔離期間）を7回にします」と発表があった。

小さなこどもたち（しかも元気）を閉じ込めておくのは、１日１日が闘いだ。３日だけでも短くなれば本当にありがたい。すごろくに例えるとなんだろう、まあいいや、とにかく。

元気にしておりますが、精神的にはギリギリですよ、という近況。