結婚観についてお聞かせください。

芸能人がテレビで結婚観や理想のタイプをインタビューで聞かれている。職業柄、ものすごく整った顔立ちで引く手あまたと思われるのに、

「相手に求める条件なんてないです。健康な方であれば」と、とても謙虚な雰囲気で答える。

以前は、「無難な答えだな」としか思わなかったけれど、こどもの病気がわかってからは「健康であれば。あ、じゃあ障害者とか持病のある人はNGって事ですね！了解です！」という、ちょっとイジワルな気持ちになる。

多様性の時代、の影響も受けている。これも言葉狩りかな。そんなつもりで言ってるんじゃないよね、ごめんね、とも思う。

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でもきっと、その人の思い浮かべる「健康な人」に、障害者は入っていないだろう。知的障害があっても五臓六腑と手足は健康！という人もいるけれど、その人でさえもはじかれているのでは。

「健康な方であれば」。

健康とは、なんぞや。

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芸能界という場所でお仕事をしていて、結婚適齢期と言われるくらいに若くて仕事盛りの人にとって、障害者や難病患者というのは身近にたくさん居るものではなくて、「健康」というのが必要最低条件くらいに当たり前のものなのかもしれない。

そして、芸能人でなくたって、相手が健康だといいなと思うのは仕方ない。人生を共にする、たった一人の相手なのだから。

でもなんで？改めて、なんで健康がいいの？と考えると。

健康でないことが、ハンデとなる世の中だからかもしれないな、と思う。

健康でないと働けない、働けたとしても稼げない、健康でないと家族が一生面倒を見なければいけない…。いばらの道のように思われている。

そこからまず、アップデートしていくべきで、でもまあ、まだまだ時間がかかるだろう。

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実際に、ニンタと暮らすと、とても大変だけれど、不幸かと言われるとそうでもない。もし大人になって働けなければ、障害者年金とかいろいろ制度もあるようだし、死にはしないのでは。

順番通りにいけば、私はニンタよりも先にこの世を去るので、一生家族が云々とも思っていない。ニンタは大人になったら、きちんと福祉制度を使って自立してもらうつもりでいる。周りよりも少し時間がかかるかもしれないけれども。

だからもし将来、ニンタと結婚したいという人が居たら、「こういう事が大変ですよ」と現実をお話するが、障害を理由に反対はしないと思う。なんとかなる。やめておけとは思わない。

出会いの数で考えると、障害者同士で結婚したいと思うこともあるかもしれないが、それでも同じ事。

ただし、それはこっちの心情であって、相手や相手の親御さんはそうは思わないかもしれない。それもまた、わかる。

だから、ニンタは将来結婚とかしないのかもな〜。と、ぼんやり思う。結婚だけが人生の幸せではないし、それはそれでいいんだろうけど。

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年をとればみんな障害者になる可能性がある、とか。健康はいつ失われるかわからない、とか。

そう言われる通り、健康というのは奇跡的で期間限定の事だ。

それなのに、生まれ持った持病や障害というだけで、結婚の対象外、検討の余地ナシ、というのは、なんだかな〜と、モヤモヤする。

そんなに悪いもんでもないんですけどねえ…。まあ、いいですよ、わかってもらおうとは思いません、では失礼します…。と、静かに帰りたくなってしまう自分も不甲斐ない。

障害者だって、本人が望むのならば、恋愛して、結婚して、こどもを産んで、そういう権利があって、そういう社会を目指しているはずなのに。

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もし将来、ニンタが本気で結婚したいと思う相手が現れたら、私は精一杯応援したいと思う。説得や説明が必要だったら、どんなところにでも赴く。

そしてもし障害が理由で叶わなかったら一緒に泣こう。

結婚は相手あってのことなので。周りの反対に押し切られるような相手であれば、それはニンタに不相応、こちらからお断りだと、割り切るしかない。

でもそれって、ニンタは大恋愛じゃないと結婚出来ないって意味合いも込められていて、それはまた別の意味でハードル高いですねえ。