とりだせそうでも叶わないビー玉

あけるときは
じぶんで
あけられなかった。

おくびょうだからか
まだ力が
たりなかったか?

ラムネの瓶と
なかのラムネは

なにもかも
不思議な
可愛らしさと
美味しさと

手には入らない
その中の
ビー玉の

からんころんと
いったり
きたり
早くうごかしてみたり

瓶の中で
キラキラしている

近くて
遠くて

手には入らないから
より
美しくかんじたりして

音とひかりの
会話を
きいている私。

大人になれば

手には
入らないのは

すぐに
あきらめて

それは
そういうことと

静かに
柔らかな細さで
想うのだ。

ラムネのビー玉は
なにかを
こわさないと
いうことを
見つめている。

素敵な夢を見たように今を生きて行きたい。