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ザ・ストリート・スライダーズというバンド。

 約35年前、高校生の頃に夢中になったブルーズロックバンドがあります。
 2000年10月に解散をし、今年2023年5月に22年の時を経て復活したThe Street Slidersです。

もっと評価されてもよい音楽性。

 個人的には歌詞にはそんなに思い入れがなく、楽曲と腰に来る重いグルーブ、そしてVo.&Gt.のハリーとリードGt.の蘭丸が絡み合いながら奏でる独特のギタープレイ、Dr.のズズのタイトなドラム、それと連動する強固なリズム隊としてのBa.ジェームスに夢中だったのです。
 興味ない人には「ダミ声のトカゲみたいな顔したひとが無愛想に歌っていて何が良いの?」なんて言われたりもしましたが、特にハリーと蘭丸のギターの掛け合いは秀逸で他には存在しないスタイルじゃないかと思ってます。
 レコード(CD)では左チャンネルに蘭丸、右チャンネルにハリーとはっきりとパンされていてヘッドフォンで聴くとかなり中毒的なギターサウンドを楽しむことが出来るのです。

いかにも昭和的なイメージ戦略。

 当人達も後に語っていたりした気がしますが、当時の彼らのイメージはレコード会社によって過剰に演出された「無愛想」で「無骨なロック」で固められており、ライブのMCは最初と最後の挨拶しかないという徹底ぶり(私の記憶が定かで無いので間違っていたらすみません)。
 それでも、ハリーの若干ダミ声寄りのシャウトがかった歌声と4ピースで奏でてるとは思えない、疾走感と独特のグルーヴのあるロックに酔いしれた物です。スローでブルージーな曲も得意で、ゆったりとした横ノリも心地よい。

 そんな彼らでしたが、徐々にロックンロール的なバンドは時代のニーズから外れて低迷していきます。
 私的にはハリーの声も高域が出なくなってきていたので、それも含めての解散だったのではないかと思っていました。
 それがなんと、今月の頭に復活ライブを、しかも武道館でやったということを最近知ったのです。まさか、もう再結成は無いだろうと思い込んでいたのでさすがに驚きました。
 もちろんチケットを売るわけですから数ヶ月、いや、半年前くらいからアナウンスはあったのでしょうが、情報を自ら追っていたわけではないので、全く気付くことがなかったのです。

今後の動向が気になります。

 デビュー40周年ということでの一夜限りの再結成だったわけですが、去年はVo.のハリーが癌で闘病したりしたので、もしかするとそんなことも影響した復活だったのかなと邪推をしてしまいます。
 このバンドは演出にしろ、何にしろとにかく尖った姿と、尖った音楽性でやってきたバンド。私にとってハリーの声が出なかったり、プレイスタイルが軟化していたら魅力が少し激減してしまいます。ですから今まで終わったものとして過去の音源を聞くことはあっても、最新情報などは拾わなかったのです。
 そしてなんと、この復活武道館ライブの終演後にステージ上の垂れ幕で秋のツアー告知があったようです。今現在、私はチケットを取るべきが猛烈に悩んでいます。
 ただ、復活にせよ今回の武道館を満員にしたことは、それだけ待ち望んでいたファンも居り、好意的なライターが書いたと思われるネットニュースには興奮がビシビシと伝わってくる記事が複数ありました。
 そんな記事を読んでいると、うーん、行って踊りたいなあとも思ってしまいます。どうしたらよいのだろうか…。チケット発売はおそらくは夏前になるだろうから、もう、そんなに時間はない。
 この耳と目でスライダーズを確かめるべきなのだろうか??
 また、聴いたことがないけど、聴いてみたいという方は今年の3月に発売されたトリビュートとオリジナルリマスター音源が収録されたアルバムは初めての方にも聴きやすいのでおすすめです。
https://tss40th.com/

 ちなみに高校生当時の私はス「ライダー」と濁らずに、「スライダー」と間違って呼んでいました。間違いに気付いたのは結構あとで、解散前くらいだったかなぁ。
 「ブルーズ」を日本では「ブルース」って言ったりする流れだから、結構あるあるじゃないのかなと密かに思ってます(笑)。

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