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『東アジアの秩序を考える』後期水戸学と日本型華夷秩序―徳川斉昭の「北地」論を中心として

春風社による紹介 http://www.shumpu.com/portfolio/655/

 『ゴールデンカムイ』読者にお勧めしたいのは、

第7章:後期水戸学と日本型華夷秩序―徳川斉昭の「北地」論を中心として

 です。濱口裕介先生は五稜郭や、幕末の蝦夷地に関する著作も多く、『ゴールデンカムイ』ファンならば見かけたら何も考えずに読んでおくべき方です。

国家が近代へ向かう中、「国土」「国民」をどう定義するのか?

 先住民に対する問題は、アメリカ、カナダ、北欧、オーストラリア、ニュージーランド等、世界各地にあります。先住民の居住地に大々的な入植を行った国として、日本の北海道が含まれています。

 北海道開拓を考えるとき、私は他国の事例もふまえて想像しています。NHKでも放映された『アンという名の少女』でも先住民の関係は扱われていました。移住する側は祖国で差別された、あるいは貧困ゆえに新たな土地を目指した人もいます。その点では戊辰戦争で敗れ、北海道へ移住した東北諸藩の人びととも重なるものがあると思えます。明治政府の開拓方針も、そうした国をロールモデルとしていたと思われます。

 ただ、日本は別の要素がみえてきます。華夷秩序です。

日本の華夷秩序を知る上で重要な後期水戸学

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『ゴールデンカムイ』アニメ、本誌、単行本感想をまとめました。無料分が長いので投げ銭感覚でどうぞ。武将ジャパンに掲載していました。歴史ネタでより楽しめることをめざします。

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