ディズニーとコーチングのはざま#4
#4初めから信じてたわけじゃない
私がキャストになった理由は単純に『家が近かったから』
もちろん、家族を繋いでいたものもディズニーだったのは確かだしあだ名をつけてくれた親友と仲良くなったきっかけもディズニー、折角バイトするなら一度は働きたかったディズニーで働きたいとは思っていた。けど決定的だったのは家が近かった。
親友と二人大型面接会場へ行って卒業式の直後二人とも働き始めていた。
学生時代夏休みと言ったら大好きでしていたカラーリングもネイルも、8年の間、どちらも出来なくても出来ない理由を理解していたから全くと言って苦ではなかった。
ありがたいことに、いろいろな配属先で働いているうちに20代半ばふと
『30過ぎてもここに居たら、「外を見たかった」って後になって思うだろうな…』
その思いが強くなっていた。
配属先ごとにもちろん粗利が合う上司、合わない上司がいる、その部署にその人数が多くなればおのずと合わない配属先もある。楽しい同僚とは働きたいのに…
働きたいのに働けない
最初に悩んだのもこの時期、
ボランティアで手伝っていた劇団のアルバイトを探していると聞いて直談判、ディズニーでの契約を終わらせた次の日から劇団で働き始めることにした。
送別会でお世話になった上司から言われた送別の言葉は、
「それでもここが一番良い職場ですよ」
私は、この先後悔したくなかった事の方を自分へも周りにも前向きな退職の理由にしていた。しかし、この言葉を聞いたとき私は正直そんなはずはないと心の中で思っていた、きっとほかにも素敵な場所があると思って退職した。
この言葉が、その後10年何度も節目節目の私を悩ませたし、悔しいと思わせた。反抗期の子供のように飲み込めずにいた。
劇団で働き始めてすぐに気が付いたことは、今までディズニーではとても守られた環境で働かせてもらっていた事。甘やかされていたわけではない、
キャストとしてすべきことを存分にできる整えられた環境だったのだ。
ふきっさらしの荒野に布の服と木の棒だけ持ったLv1の私
そう思ったのを今でもはっきり覚えてる。業界未経験、3か月後には正社員になっていたけど月に1日丸々お休みが有るか無いかのハードな日々が始まった。