白 WHITE
初めて個展というものに行ってきた。
初めて降りる駅、初めて入る会場、初めてづくし。
小学生の頃は、美術館で自分の絵が展示されたりしていたら見に行くことはあった。
その時から何も変わっていない。こういうところに行くとなんだかムズムズしてしまう。
それでも会場でずっと流れているASIAN KUNG-FU GENERATIONがなんとか落ち着かせてくれた。
中村佑介さんの作品を初めて観たのは中学生の時の美術の教科書。
そのときから漠然とこの人の作品好きだなとは思っていた。
だが、その漠然とした感情は観終わった後には確信に変わっていた。
いくつか中村佑介さんの作品の特徴が書かれていた。
左向きの顔
日本人というか日本語は普段右から左に書かれている。意識的に右から左に観てしまうのが特徴らしい。そして左を向いているのは、未来の方向を見ているからと書いてあった。確かに小説など日本語は左側に読んで行かないと展開が見えてこない。
白い顔
中村佑介さんの特徴として、顔や肌の色がまっさらで塗られていないものばかりだった。
これは、作品に出てくる少女だったりの感情を見せないためだと書いてあった。顔や肌に色が塗られている作品もあったがそこでもう感情を表すことが出来ていて、観る側としては、受け取り方はひとつしかない。でも白い事でその時々で見る人の感情によって変わってくるんだろうなと思った。
作品にはほとんど意味がある。ここのデザインはこういう意図があってこの色にしただったり、この形をしているだったり。
自分は今までそういう感性を持ってただろうか。
なんとなくオブジェクトを配置して、何となく作ってなんとなくばっかり。
意味を持たせることなど例えばひとつのサムネイルだとしてもひとつかふたつしかなかった。
今日はこのデザインは何を表してるのだろうと考えながら見ていた。
今日得た経験を今後の自分の作品をつくるうえでいかせていけたらなと心に誓う。
※尚、この文章にもほとんど意図が無い様子