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家事代行が家事代行を頼んでみた話

私達のやっている家事代行サービスはお屋敷に住み込み 或いは 通って家のことをするお手伝いさんとは違い、サッと来て短時間に集中してお困りごとを解決し、ササッと帰るサービスです。

お客様はそれぞれご事情があると思いますが、私達の知る限りではお仕事などで忙しくお片付けやお掃除まで手が回らない方が大半のようです。そういったニーズにお応えするにはなるべく手早く短時間で、状況によっては人員を増やすことで滞在時間を圧縮し、ルーティーンを代行して、お客様とご家族の有効時間を増やすことを目的とする意識が喜ばれると考えています。

先日子育てで忙しい中、とても頑張ってくれているうちのスタッフの家に片づけとお掃除を他社の顧客として頼んでみました。タスク処理能力の非常に高い 充分に仕事ができるスタッフですが、頼む側の気持ちをさらに理解して磨きをかけてほしいと思う目的もありました。

結果から言いますと、
「いつもできなかった所をとてもきれいにしてもらえました!」

と喜んでくれました。
来てくれた方は作業前にこちらの希望を聞いた上で
「それは◯時間ではできません、代わりにここと ここでいいですか?」といった逆提案されたそうです。

なるほどこれはプロっぽい。

「わかりました!時間追加になってもいいですか?」より前向きな感じです。

持ってきた洗剤は塩素系漂白剤◯◯キラーのみ、シュッシュとスプレーして拭き上げ、おしゃべりしながら作業して 塩素臭プンプンのまま帰っていかれたとのこと。犬が舐めることがある床はちょっと心配になり、帰ったあとで水拭きしたそうです。

...ハウスキーパーが 帰ってから密かにやり直しするお客様がいるんだなという気付きがありました。

来て下さった方は ベテランスタッフさんだったので
お手本になるようなすごいサービスを期待していたのですが...。期待しすぎでした(笑)

もしかして我々のサービスと比較して、
スタッフには「私達ってちょっとやりすぎ?」と思われてしまったかも。

事前に提示された交通費は片道だったそうで 往復料金を要求され、現金払いなのに領収証がなく、メモ紙に書いてもらったり(これはプロっぽくない)、うーん、この辺は家事代行はベテランの方でもこんなものなのか、と私は内心思ったのでした。

ただ、家の中のサービスですから、わりと余裕のあるお客様なら あまり踏み込まない程々な感じがいい人もいらっしゃいます。完璧にスタンバイされるより自分で管理する余地があるほうがいい、そういうお客様にはあんな感じがいいのかもしれません。あくまで 現場は家庭なのでリラックスムードで会話があったほうが安心感があるのかもしれないし。

それとは別タイプとして、ほんとうに 困っていて ほんとうに必要だから頼むお客様もいます。室内の状態はやや重く、細かく支持する余裕もない感じで、
散らかって汚れているのを片付ける事ができなくて 人に見られるのは恥ずかしいけど どうにかしたい、というハードルを超えてのご依頼です。

こちらのほうが お客様の「助かった!」「頼んでよかった!」というリアクションが大きく、わりとやり甲斐あって私はまぁ好きです。

さらに問題なのは 使ったものを片付けられず

(物をなくす→ないから買う→物が増える→うまく捨てられない→汚部屋化してしまう)
方、
困るのは 地域のルール通りにゴミを捨てられず室内に溜めてしまう方も最近 都心では顕著に増えています。24時間オープンの集積室があるなら楽ですけどね。

家事代行と一言でくくっても、お家の中に対する感覚は 十人十色で、サービスする側も個人の裁量によって結果が変わってしまいがちなのでパターンは無限です。

 "お客様の求めに対して見合ったサービス” を提供するために、お伺いする頻度、作業時間、室内の様子、お人柄などの情報を一目察知して納得して頂ける仕上がりを提供するには案外経験が必要です。

今回は来て頂き、大変勉強になりました。
今度は 私の家にも家事代行さんに来てもらいたいな、と思います。
すごい人、来てくれたらいいなぁ

(画像引用 : 映画メリー・ポピンズ  ジュリー・アンドリュース http://artconsultant.yokohama/marypoppinsreturns-julie-andrews/)
(画像のメリー・ポピンズは家庭教師ですがわたしのお手本です)



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