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映画「マイ・マザー」を観て。
仏題:J'ai tué ma mère
英題:I Killed My Mother
邦題:マイ・マザー
監督:グザヴィエ・ドラン(2009年)
あらすじ: ケベックのある町に暮らす17歳の少年ユベール・ミネリ(グザヴィエ・ドラン)。ほかの若者たちと変わらない普通の青春を過ごす彼だったが、二人暮らしを送っている母親との関係に悩んでいた。センスのないセーターや、度重なる小言など、彼女の全てが気に障り、その愛憎が入り混じった感情に振り回されていく。そんな中、ユベールは幼少時代からなじみのある風景で、セント・ローレンス川沿いの土手に座っている母親を見つけたのを機に、ある決意を固める。
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感想:狂おしい愛おしさ…。
誰だって、不安定なんだよね。その機微な部分が痛いくらいにわかる。
息子に向いてない、親に向いてない。これは大いにわかる…そもそも、向いてる人間って何?親に、子供に向いてるって人間がいればお金くれよってならないか?
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他人からアウティングされるって、本人にとったらとんでもないことなのかな。いや、そうに決まってる。
マイノリティーの人達に、「親になれない」って言葉は絶対に言ってはいけない。と、いうか。男女じゃないから子供を産めないのはもちろんだが、男女であっても子供を産めない人達だっている。望んで親にならないのか、望んでも親になれないのか。全く変わってくるし。
セクシュアル部分って、親子であっても(むしろ親子のほうが?)ものすごくプライベートで深い事情がある部分だから、気軽に捉えないで欲しい。
バイト先や職場で、新しい人と働くたびに、「彼氏いるの?」って聞かれるの、ものすんごくしんどい。たまに飛び越えて「子供いるの?」って聞かれる時もある。ものすごくセンシティブな話題だと思わないのかな。ほぼ初対面でよく聞けるな。ワタシ自身、色々と抱えていて、今現在その方面は望めないことばかりだし、敢えて望んでない部分だってある。まあ、そんな事情を知らないで聞いてきてるから、ワタシはその人たちに関しては一切を諦めて適当に答えるしかない。
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ユベール達が壁にペイントしてからのセックスシーン。とても芸術的に見えて美しかった(セックスシーンがとてつもなく苦手なワタシが見れたのだからものすごい手腕…)。
と、いうか。画面や音楽、美術やファッション。全てにおいて天才的センス。素晴らしい。脱帽。
先生役のスザンヌ・クレマン、よかったなあ…。同監督「私はロランス」とは正反対の役なのに、ちゃんとハマってた。美しい…。
あっユベールの部屋のポスター。リヴァー・フェニックスのポスター貼られたのに気づいた時、リスペクトが感じられた。ちょっとしたセットも素敵。
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グザヴィエ・ドランの描く映画は、いつも考えさせられて、数日は苦しい。
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