のんびり投資報告

のんびり投資報告 
    
 <中身の異なる史上最高値>・・・リラックス⑦
 
〇2024年(令和5年)年2月22日の出来事
1989年(平成元年)12月29日につけた史上最高値38915を34年ぶりにクリアーしました。新聞テレビは結構騒いでおります。確かに、生まれた子供も34歳となる期間、東京株式市場がその水準を抜けなかったのは驚くに値します。でも少し中身を考えてみましょう。1985年からの金融バブルの頂点が1989年末の前回の高値です。1985年外国人投資家の東証一部市場保有株比率は7%でした。そしてバブル崩壊後は5%と減少しておりました。東京市場から逃げたのです。PBRで5~6倍に買い上げる市場の動きについて行けなかったのです。ブックバリューは下値を探る株式投資の考え方です。それを強引に含み資産という考え方を注入し膨らましてしまったのです。結局土地バブルは1991年にピークを付けますが、株式市場はそれを先読みして動いたのです。
その後、外国人投資家は失われた10年と言われる期間、日本株をこつこつ拾っております。1999年から2000年頃にはその保有比率は19%ぐらいまでに達しました。
外国人投資家の場合,回転が非常に高いのがまた特徴です。一日の売買代金の比率がこの時点で40%以上になっていました。そのことは市場価格の決定に最大の影響を及ぼす投資家として確立したことを意味します。外国人投資家主導による東京市場の始まりです。東京一部市場とニュヨーク株式市場の歩みが全くパラレルになったのはその時点からです。金融バブル期の東京市場の株価、その突出した情況は海外の投資家には異様に映っていたのです。外国人投資家は、その後リーマンショックを経た後も東京市場を買い増し30%前後まで買い進むのです。ここ数年は29%から31%前後を行ったり来たりしておりましたが、今回はその31%を超えているかもしれません。1989年の史上最高値の時、外国人投資家は売り方でした。今回は買い方として、自らの買いで高値を付けたようです。先行き理解のお役に立てればと思い、急遽寄稿しました。