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『大魔王ゾーマからの脱出』SCRAP✖SQUARE ENIXリアル謎解き、ふっかつのじゅもんでコンティニュー組の嘆き

 「おお!くーりー しんで しまうとは ふがいない!」

 DRAGON QUEST各シリーズによって、死んだときの蘇りのせりふが微妙に異なるのをはじめて知った。大魔王ゾーマ戦でさいごの「ひねり」が効かなかった我がパーティは、1回1,000G(税込)かかる<ふっかつのじゅもん>を唱えてもらい、1コンティニュー組として生き返った。敗者復活戦であるのを悟られないようこっそりダンジョン突入してラスボス戦をリテイクしたわけだが、どうやら1発で世界を救ったノーコン勢の冒険者たちは知らないようだ。ゾーマという圧倒的な悪を打ち消したあと各パーティが通される「ムービーの館(やかた)」、初見クリアかリベンジかによって、テントがちがっていたんじゃないか……? と、いうこと…を……ッ! でんでんでんでん でんでんでんでん でんでろりん(呪いのテーマ)屈辱である。

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 なぜ気づいたか。『大魔王ゾーマからの脱出』という長時間コンテンツでの激闘を労い、さらなる旅立ちを応援するNPC(アナウンス)のお姉さんが「おまえたちは、1度コンティニューしてしまったが、それでも見事、勝利した!」的なことをその館にいるパーティ全体に向けていっちゃったんだよね。タゲ取りのうまい人物だった。もしかすると、フィールドの混み具合によって差があった(ごちゃまぜに通していた)かもしれないが、リベンジ組なのを断定されたあと「えっ?? あの人いま、言い切った?」と、びっくりしたからよく覚えている。

 ふと、我に返って出口のないほう(左)を見ると、じぶんたちが滞在する「ムービーの館」と同じ漆黒のテントらしきものがある。まじか。あちらとこちらのパーティ数にだいぶバラつきがある。まじなのか。目に映るのは、雄々しい叫びとともに拳を掲げる冒険者たち。ラスボス初見未予習討伐後の「やってやった」感が漂う、清々(すがすが)しいハイテンション。

 ......く、くっそォォォ!……おもろいことするやんけェェェ!

 でもさ、ゾーマ倒したのは変わらないから。わたしだって持ってるもん、『大魔王ゾーマ討伐の証』。1回ミスって全体攻撃魔法くらってぶっ殺されちゃったけど、クリア済みイコール称号付きだもんね!謎解きでひらめいてくれた踊り子・旅芸人・商人のおかげで(わたしは占い師)出荷された感もあるけど、これでわたしも「いちにんまえのゆうしゃ」。野良で暴れよう。

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 さて、HOT LIMITなナマあし魅惑のマーメイドたちが『リアルぱふぱふ』をさせてくれる!というで持ち切りだった『大魔王ゾーマからの脱出』。わたしも一介の冒険者として、真っ昼間からおピンクな発想がどぴゅどぴゅふきだす『ぱふぱふ部屋』でおねえちゃんたちからいけないことをされたくなり、早々に招待券を入手した。アイテムのビジュアルからして胡散臭く、どこか真夏の夜のにおいがする。これは期待できそうだ。ちなみに、

 『ぱふぱふ部屋』招待券と引き換えにわたしが差し出したリアルマネーは、2,200Gほどだった。大魔王ゾーマペン2本と、ゾーマ討伐成功シールを購入したのである。みんながこの謎解きの存在を忘れた頃に使うつもりだ。そして、肝心の『リアルぱふぱふ』だが、ネタバレ禁止とされているため、詳しくはいえないのだが、怪しげな黒服スタッフが漏らしていた台詞をここに書き留めておこう。

 「先ほど、小さなお子さまがたったお一人で、誰ともパーティを組まず、当店のリアルぱふぱふを求めに行かれましたよ。勇敢ですよね。そして、今しがたものすごい笑顔で出ていらっしゃいました。保護者の皆さまも満面の笑みでした。いやあ、教育ってなんなんだろうなってちょっとおもっちゃいますよねえ……」。おまえが言うんかい。意味深だし皮肉っぽさもあったのだが、実際その坊やは「ぱふ、ぱふぅ」をどうおもったのだろうか。

 くんかくんか、くんかくんか。

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 リアル謎解きQUESTでは、まずルイーダの酒場で4人パーティを組んでから「はじまりのむら」へと向かう。冒険者が規定人数になってない場合は、ドラクエ大好き・謎解き大好き・ゆっくり攻略・ガンガン行こうぜ!などの好みに合ったテーマの立て札付近に棒立ち、ナンパするかされるかである。なお、あらかじめ4人固定パーティを集めておいてから参加する冒険者が、かなり多かった。ソロや2人組でくる人が少なく、親子3人というのもいたがこちらは大人2人組だったので、誘うに誘えなかった。プレイスタイルの食い違いでグダッたりギスッたりしても困るが、あの立て札は、ないほうがスムーズに野良募集できたんじゃないか、なんておもってる。

 そして、転職の施しが受けられるダーマ神殿で各々職業を選択するのだが「踊り子」「占い師」「旅芸人」「商人」の4パターン限定だ。それ以外の戦士とか僧侶とか武闘家とかオーソドックスなヤツがいないなかで、知恵を絞って戦う。

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 で、冒険の書 第1章「踊り子」なんだけど。

 なんていうか、クライマックスが早すぎたんじゃないか?と正直おもう。「踊り子」がある意味では『大魔王ゾーマからの脱出』での断トツなアタリ職業で全クエストのなかでも飛びぬけて印象に残っている。そう、それは、シルビアステージで冒険者に「つるぎのまい」の振り付けを仕込んでいた、おネエの踊り子がち勢youtuber実験道場)の存在感がすごかったからである。「はいっ♡ 防御の構え~♡♡♡」うちの踊り子めっちゃがんばってた。

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 後々知ったのだが、シルビアステージの踊り子たち(youtuber実験道場)は、それぞれが特異なメディアの振付師や俳優、ダンサーなどで絶賛活躍中であり、わたしがみた女子力の塊みたいなKEKKE(けっけ)なんて、お笑い芸人好きならたまらない伝説のバラエティ番組『ピカルの定理』で振り付けを担当していたというではないの……。ンもぉーッ、そういうことはさァ、はやく言いなさいよねェーッ!? おネエなイメージしかもうない。

 わたしの職業は、冒険の書 第2章「占い師」。またメモろう。

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