
【9月25日~10月1日】へろへろUSJ
私からの中2女子への誕生祝いは、「ユニバに行きたい」というリクエストに応えることだった。
振替で月曜が休みの日があったからそこで行こうと思っていたら、欲しいエクスプレス・パスが売り切れとなっていて、「はーん、みんな考えることは同じだなあ」と動き出すのが遅かったことを悔やんだ。
というので、混雑を覚悟して普通の休日に行くことになった。
ところで、私はこれまで寝つきのよさを自負していたのだけれど。
近年、会議のためにホテルに滞在するときとか、絶対に〇時に起きなければいけない『自分事の楽しみ』があるときなどに、驚くほど眠れなくなった。
ホテルはまあ枕が変わったら眠れないとか、副交感神経がなかなか優位になってくれない環境にあるからわからないでもない。
ただ、自宅で眠れない事態になるというのはこれまで考えられなかった。
遠足前の小学生でも、なんだかんだ気づけば寝ていると思うのだけど。
22時にベッドに入っても眠れないまま2時になっていて、これはまずいと思って一生懸命寝ようとして、明け方4時すぎにようやく寝たけど5時半には起きなきゃいけない、みたいな、ほとんど寝てないよ!? という現象がまあよく起きるようになってしまったのだ。
とはいえ中2女子とのユニバだし、朝早いのは苦ではないし、楽しみとはいえなにも緊張する相手じゃない。眠れるだろうと思っていた。
……が、前述の罠にしっかりかかり、全然眠れなかった。

行く前に栄養ドリンクとコーヒーをキメて頭はスッキリしたんだけど、寝不足のときって本当に食欲が湧かない。
これがのちに、私を大いに苦しめることになる。
「朝を制する者はUSJを制する」と言われるらしいが、人の多さからもそうだよなあ……と納得した。
これまでも何度か遊びには来たことがあるけれど、朝イチから乗り込むのは初めてのことだ。中2女子は6年ぶり、私はそれ以上に久しぶり。
一番はやっぱり『スーパー・ニンテンドー・ワールド』を楽しみにしていて、確約チケットでエリア入場時間が決まっていた。
ということで、7時45分くらいに入場。
まずは『スパイダーマン』から。

そして。
……酔った。
嘘みたいに酔った。スパイダーマンでこんなのは初めてだった。
軽くコンビニのプリンを流し込んだだけの胃袋だったからなのか。
寝不足の威力……と軽く絶望した。
でもサクサク行こうと、そのまま近くのミニオンパークへ。
ユニバまでの道中、どうしても『ミニオン』が思い出せなくて「ほら、あれよ、黄色くて四角い……」と言ってしまったのだけど。

そして私は『ミニオン・ハチャメチャ・ライド』を完全にナメていた。
こちらは初めてだったから新鮮さもあって、とっても楽しく説明を聞き乗り込んだのだけど……
盛大に酔った。
これもか。浮遊感がすごい。
そういえば駐車場で「ハチャメチャ楽しんできてくださいね!」と言われた。今日の私にはハチャメチャきついミニオンだった。
元気なときにリトライしたい。
そしてお次は『ジョーズ』……という予定でいたのが、まさかの休止中。
悲しみのまま『ハリー・ポッター』のエリアへ移動。

実は私は『ハリー・ポッター』との縁がないままだ。
読んでも観てもいない。
爆発的に人気になった頃はちょうど「ファンタジーはちょっと……」というのが強い時期で、敬遠してしまっていた。
今はそこまで「無理!」というのはないので履修したいとは思いつつ、結局読むにも観るにも時間を作れず断念……したままここへ来てしまった。
ので、せめてライター仲間に聞いてみたところ、「バタービール飲んできて! どんな味なんだろー」と言ってくれたので言う通りに実行することにした。
その前にひとまず『ハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー』へ。
…………酔った。
酔った。酔ったレベルMAXで酔った。
3連続のアトラクションの特性が似たものだったせいか、トドメのようだった。中2女子がキラキラした顔で「楽しかった~!」と言っている横で、フラフラ歩く私。
「ごめん、ムリ……」となってベンチでひと休みし、空腹すぎるのも問題かも……と『3本の箒』へ行くことに。

バタービールはとっても甘かった。
中2女子は気に入ったらしく、口ひげを付けて遊んで楽しそうに飲んでいた。私はとにかくグロッキーなまま、フィッシュアンドチップスのにおいにやられてぐったりしていた。ひ弱な母に対して中2女子は優しかった。
申し訳ない……
そこから1時間半ほどでどうにか回復し、いよいよマリオのエリアへ。


ゲームの世界に入り込んだみたいな感覚になれて、すっごく楽しかった。
土管のオブジェひとつとっても、なんだろう、陰影とか質感とか、ものすごく考え抜かれて作られたもので、土管のトンネルを潜り抜ける間に小さくなったマリオを体感できる視覚的要素もなるほどなあ~と。
あと、みんながコインを獲得していくから耳の中にずっとあの効果音が残る。おもしろい。
マリオカート、なぜか中2女子に負けたのだけが腑に落ちないのだけど。
マリカーは酔わずに、ただただ楽しいだけで終われた。
ヨッシー・アイランドのほのぼの感もすごくよかったなー、また行きたいなー!
そして中2女子が一番行きたがっていた『キノピオカフェ』へ。
140分待ち。
時間はあるし、たぶん盛ってるし、お喋りしてたらすぐじゃない? ということで並んでみた結果、50分かからず料理にありつけた。
あれこれ話していたらわりとすぐだった。

本日(私は)初めてのまともな食事とあって、とても沁みた。
ただ、寝不足だ。食欲全回復というわけでもなくて、どうしてもスターのごはんだけ少し残してしまった。
私「残してしまってすみません。おいしかったです。無敵にはなれませんでした……」
クルー「いえ、食べていただいたので無敵ですよ! ただ無敵でいられる時間が少し短くなっていると思いますので、無敵なうちにたくさん遊んでくださいね!」
え~~なんて素敵なお言葉で返してくださるの! すごいなあ。
そういえばユニバにいる間、クルーの皆さんの接客スキルの高さにただただ驚くばかりだった。
一番びっくりしたのは、「おさるのジョージのグッズは置いていますか?」に対して「そこにあるぬいぐるみと、ゲームの景品のぬいぐるみしかない」ということを即答されたこと。
膨大なグッズがあるなかで、ピンポイントでそこまで把握されていることに頭が下がったし、プロってすごい……となった。
学生時代、棚卸しのバイトで深夜にここに入ってお店の商品を数えたけど、商品量がすごくて覚えるの大変だろうと実感していたからなおさら。
そしてすっかり疲れ果てて、そろそろ帰るか……と思っていたら、『ジョーズ』に人が並んでいた。「えっ、再開してる!!」というので、タイミングよくさくっと入れてもらい船に乗り込んだ。
いつ、どこからジョーズが来るのかももうわかっているのに、何度乗っても楽しいのはなんでだろうな。
たまたま左端の座席に中2女子が座ることになったから、しっかり水しぶきを浴びた。

帰り際、「最高に楽しかった~!」と中2女子が言ってくれた。
人が多くて迷子になりそうなときとか、私がぐったりしているときには手を繋いでくれた。
身長はあと2センチで追いつかれてしまうのに、びっくりするくらい手は小さい。私の手が大きいだけかもしれないけど。
たぶん、この子もこの先はこういう場所には友達と行くことが増えるだろうから、もしかしたら親子でというのはもうなかなかないかもしれない。
私にとっても、最高に楽しい思い出になった。
リクエストしてくれてありがとう。
次なんかあるときはもうちゃんと眠れるよう対処しようと思う。
とにかく、寝不足でユニバはダメだ。
いいなと思ったら応援しよう!
