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◆組織は上から腐る

 2018年5月12日に投稿した以下の記事。現在までのページビューは7000pvを超えている。

 本日、記者会見をするBIG MOTOR。これまでの報道で社内の内部統制はほとんど機能しておらず、トップダウンによる利益第一の指示系統により、社長、役員、各エリアマネージャー、各店舗の店長といった中間管理職まで、上からの指示命令により現場において不正が蔓延していたという。

 こんな時によく言われるのは「どこの会社でもよくあること」「氷山の一角」という言葉。さもそれがどの企業でも起こっているかのようなよくわからないズレた認識が、次なる不正発覚へと繋がるのではないかと考えられる。

 ハッキリ言って、上司による不正の指示に従ってまで働かなければならないのであれば、従うのを断り、その日限りでさっさと退社したほうがいい。そのまま労基署に言って事の詳細を説明すればいい。でも、それはよほど明らかな不正の指示やハラスメントが起きている場合に限る。

 間違っていることを間違っていると意見したことで立場を追われたり過重労働を強いられたりするような企業は、そもそもご縁がなかったのだと思って転職をすればいい。

 企業は、その規模が大きくなればなるほど、そのトップに立つ経営者や役員幹部による管理体制や社内体質の維持向上は非常に難易度を増していくものでもあるため、トップダウン一辺倒の内部統制では管理が行き届かなくなることも想像に易い。

 ボトムアップによる密な報告体制が毎月実施されない限り、問題は蓄積し、発覚するまでに巨額の損害を生むことにもなる。

 企業理念や大義ばかりを掲げているから現場を疎かにする。それがわかっていても、人間は権力や財力にまみれてしまえば、視野が狭くなり、見えなくなった現場のことまで意識が回らなくなってしまうのかもしれない。

 「またか」と他人事みたいに言っていると、自分が働いている会社も例外ではないことを忘れてしまいかねない。令和に入ってもこういうことが起きてしまうのは、物価高騰や世界情勢の乱れなど様々なことが企業の収益減に繋がっていて、スタミナを削られ続けた結果でもあると言えなくはない。

 中古車販売業界全般、自動車保険会社全般、甚大なダメージを受けることになるけれども、自動車業界はこれから大変動を迎えようという時だから、発覚して良かったとも言える。

 間違いを正しつつ社会は回っている。他人事ではなく、ちゃんと意識を向けて学びにすることが大事だなといつも思う。

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