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◆ちょっとスパイスの効いた人生、それくらいでちょうどいい
口の中でピリッと広がる鷹の爪の辛さ(ペペロンチーノ)、少しツンとするワサビ(お寿司)、厚切りステーキの仕上げに振る粗挽き胡椒、彼らは出来上がった料理が口に運ばれるまでの間に添えられ、美味しさを引き立ててくれる。
ほんのちょっとでこんなに口の中での広がり方が変わる。スパイスの役割とは、常に脇役でありながら確実にメインの美味しさを引き立てるスペシャリスト。
多すぎてもいけないし、少なすぎてもいけない。ちょうどいい量で最高の状態へ仕上げる。それは、ミリグラムのスパイスに課せられた唯一絶対的な使命。
味覚を誤魔化すんじゃない、美味しく感じさせるためにそれは存在する。
人生も、誤魔化すためではなく、より生きている実感を得られるようにするための、ちょっとしたスパイスは必要なんだろうと思う。
パッ♬ パッ♬
スパイスではないけれども、塩の役割もスパイスと同じくらいかそれ以上にすごい仕事をするよね。
脳にダイレクトに癒しを与える味覚やのど越しは、実は人生で最も重要視すべきものだった。それ以外のことは気が付けば大したことではないと思えるほどに、食べることは重要だった。
おいしいものを食べる幸福感は、すぐそこにある。これを疎かにして人が幸せになる道は、きっとどこにもないだろう。
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