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【コラム】「求めすぎない」の答え合わせ

こんにちは、中島葉子です。
『ただいま、日本!』、『アメリカでの子育てで気をつけていた2つのこと』に続いて、今回で3回目のコラムになります。

前回のコラムでは、2013年に渡米した当時、子育てをする上で「求めすぎないこと」と「郷に入っては郷に従え」を心がけていたと書きました。そこで今回は、少しだけその答え合わせができたら、と思います。



「求めすぎない」とは
 

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子供が産まれ、最初は「とにかく元気に育ってさえくれればいい」と思っていたのに、成長と共に欲深くなっていくのが親ではないでしょうか?

うちの子は、同じ月齢の子や育児書の内容にくらべて体が小さい、歩き始めるのが遅い、言葉が遅れている。よその子とくらべて忘れ物が多い、宿題をきちんとしない、かけっこで早く走れない。知り合いの子より成績が悪い、運動部でスタメンに選ばれない、親に反抗ばかり。



我が家には、高校3年生の長女、中学2年生の次女と小学6年生の長男がいます。2013年に、それぞれ小学5年生、1年生と幼稚園の年中児のときに渡米し、今年の夏に帰国してきたばかりです。


そんな3人は、面白いくらい個性的。
長女は、一言で表すなら「マイペース」です。次女は、「頑張り屋」。そして長男は、「のんびり」でしょうか。

性格も、食べ物や洋服の好みもそれぞれ過ぎて、本当に同じ親のもとに生まれ育ったの? というくらいバラバラです。



たとえば、勉強

長女は、渡米後しばらくは苦労したものの、6年生から高校最終学年まで成績表はずっとオールAでした。
中学校の卒業式では成績優秀者の立派なメダルをもらい、高校では成績優秀者の表彰式に出席し、日本でいう共通試験や外国語試験も当たり前のように高得点。

とても要領が良く、家で勉強をしている姿を見るようになったのは、高校最後の2年間くらいで、それ以前はすべて学校で済ませているようでした。


次女も、最初こそ苦労したものの、学校の成績表は姉と同じくずっとオールAでした。
算数にいたっては、3年生のときに飛び級の試験に合格して以降、1つ上の学年の授業を受けていたし、年に1度の州の共通試験でも、算数・国語(つまり英語)共にいつも学年レベルより遥かに上の成績を収めていました。


さて、面白いのが「のんびり」の長男です。彼の信念は、「無理をしないこと」と「他人は気にしない」だと私は思って見ています。


アメリカにいた頃も、日本に帰って来てからも、出来ることを出来るだけするというのが彼のやり方のようなのです。宿題があればする。した方が良さそうなことでも宿題じゃなければしない。
テストの点数は高ければ嬉しいけれど、低くても気にならない。


もう少し頑張ればもっと高い点が取れるだろうに、と呆れる姉たちを後目に、帰国後も、優しい、優しい担任の先生が減らしてくれた宿題を出された分だけ済ませ、寝るまでゲームとYouTube三昧です。


たとえば、好きなこと


長女は、幼稚園に入る前からバレエを習っていて、アメリカでもダンス、チアリーディング、バレエ、チアダンス、ズンバなど、放課後や週末に楽しみました。
とくに、ハイスクールでチアリーディング部とチアダンス部に所属していたときは、フットボールやバスケットボール部の試合でサイドラインやハーフタイムで踊る様子を夫と見に行くのが一番の楽しみでした。

たくさんの人の前でも堂々と笑顔でパフォーマンスをする。とにかくキラキラしているのが長女です。



次女は、小学校中学年頃からサッカーに夢中で、クラブチームに所属してずっと頑張ってきました。
アメリカ最後の年は、所属チームがナショナルリーグに入ったため、飛行機や高速バスでフロリダやセントルイスにまで遠征しなければならず(コロナがなければ、ラスベガスにも行くところでした)
お財布的にも、スケジュール的にも、親の体力的にもなかなかハードでした。

それでも応援していたのは、彼女が努力を惜しまなかったからです。
ベンチに座っていることが多かったところから、じょじょに試合に出してもらえる時間が増え、最後の方はほとんどフル出場できるようにまでなったのは、一重に彼女の頑張りによるものでした。

練習も試合も絶対に休まない、暇さえあれば1人ででも考え得る練習をする。とにかくストイックなのが次女です。



さて、ここでも面白いのが長男です。
彼は、次女より前から同じクラブチームでサッカーをしていました。ポジションはディフェンダー。
フィールドの中でも「出来ることを出来るだけ」は健在で、いざという時は信じられないスピードで動き、必死に守り、フォワードにパスを出したら仕事完了感を出すのです。

練習の時のみ練習をし、それ以外の時はサッカーのことは考えていない。とにかく無理をしないのが長男です。



【「求めない」は「くらべない」?】

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何も言わなくても頑張ってくれる長女と次女、やるべきことはやる長男。
それでも「もうちょっとこうしてくれたらなあ」とふと頭をよぎることはあります。



中でも、私がとくに「求めない」を心がけたのが日本語の勉強です。
我が家は、海外で暮らすほとんどの日本人の子供が通う補習校(毎週土曜日)や日本の塾にはほとんど通わせませんでした。
だから、日本語をきちんと維持できる、帰国後すぐから日本の学校の勉強についていける、とは思うことも求めることもなかったのです。

それよりも、せっかくアメリカで暮らせるのだから、現地の友人関係や生活を存分に楽しんで吸収ほしいと思っていました。


なので、同世代の子供を持つ日本人の友人と勉強や帰国後の進路についての話題になると焦ることもありましたが、他所は他所という気持ちを保てるよう注意していたし、長女を次女や長男と、次女を長女や長男と、長男を長女や次女と「くらべる」こともしないよう気をつけていたつもりです(本人たちもそう感じてくれていたらいいな)。



【おわりに】


こうして文章にしてみると、
アメリカでも日本でも、のびのびと自分のやり方・ペースでそれなりにやってくれている子供たちは、やはり私の楽しみであり、時には心配の種でもあり、何よりも頼もしい、興味深い存在なのだなあと思います。


▼中島葉子さん コラムはこちらから▼

コラム① ただいま日本!

コラム② アメリカの子育てで気を付けていた2つのこと

        


【Profile】

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中島葉子 出版翻訳者
1980年11月生まれ。3児の母。

10歳~15歳と18歳~19歳をアメリカで過ごす。
大学在学中に妊娠・同級生の夫と結婚し、専業主婦になる。
2013年7月に夫の転勤に伴い、渡米。子供たちが全員小学生以上になったタイミングで、それまで細々と続けていた翻訳の勉強をし直し、2014年に出版翻訳者デビュー。

訳書:
『1年以内に理想の結婚をする方法』(アルファポリス社)、『一流のコンディション』(大和書房)、『マインドセット学級経営』(東洋館出版)、『立ち直る力』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『Fast Metabolism Rx(邦題未定)』(IMK Booksより2020年冬刊行予定)

(翻訳協力)
『まさか!の高脂質ダイエット食』(きずな出版)、『一瞬で人生を変えるお金の秘密 Happy Money』(フォレスト出版)、『私と家族の幸せをつくる52の習慣』(ディスカヴァートゥエンティワン)

(編集協力)
『One And Only 自分史上最高になる』(東洋館出版)

1回目のコラムはこちら

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