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病院マーケティングサミットJAPAN2024 in熊本で思う~「日常」と「非日常」~
11月30日、12月1日、済生会熊本病院を舞台に開催された病院マーケティングサミットJAPAN2024の前夜祭、Day1に実行委員として参加した。
昨年の12月に東京で開催されたサミットには、前夜祭の未来共創ドラフト会議の監督として初参加、翌日のDay1は完全にお客さんとして参加していた。まさか、今年は実行委員となって運営する側に回るとは夢にも思っていなかった。人生はあっさり変わる。
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Posted by 福島 義男 on Sunday, December 3, 2023
今回は、裏方ということで、全てのゲストの話を聞いたわけではない。運営する側になったことで思うことを記録しておきたい。
「サミットが熊本で開催される」知ったときの興奮を今でも覚えているし、それが実現したことが嬉しい。医療関係者であるかないかに関わらず、たくさんの人に聞いて欲しかった。なぜか。参加した人は、何かをやりたくなる、何かを変えたくなるからだ。熊本の未来が変わるきっかけになるだろう。
熊本の医療関係者であれば、自院で何かをやりたいと思ったはずだ。やるかどうかは、とりあえず置いておいて、一瞬でも思ったはずだ。天草企業訪問バスツアーを企画し、当院に見学に来てくれた熊本県立大学の学生とゼミの先生も参加してもらえた。感想を聞くと、病院で働くことに興味をもってもらえたようだった。それが、嬉しい。
とはいえ、自らの組織ですぐに何かが始められるわけではない。仕事という日常にもどれば、日々こなすべき業務に追われる。今回のテーマ「ときめき」は、放っておくとあっという間に濁る。決意を新たにしても無駄だ。行動を変えなければならない。行動を起こし、サミットでときめいた非日常を日常に近づけることだ。どうしたらいいか。
簡単。
非日常に触れ続けること。
日常は、普段多く時間を費やすものだ。何に時間を費やすかを変えればいい。サミットで出会った人たちと連絡をとりあう。どんなことをしているか聞く機会を増やす。それを少しでも真似てみる。今までやってこなかった非日常を日常に入れる。それは、やがて日常になっていく。
セミナーで自分の日常と同じことを聞いても面白くない、ときめかない。今回聞いた素敵な発表が、多くの人にとって適度に非日常だから「ときめく」。逆に全て日常であれば、日本の医療や地域は素敵なものになっているだろう。どの組織もやっている日常になれば素敵だ。今日の発表が3年後に熊本の日常になっていたら嬉しい。私は、ずっと非日常と関わり続けていたい。変化していくために。
私の今回の非日常は、病院ゆるキャラ総選挙の司会だった。打ち合わせは、特になし、これも非日常。しかし、冷静に楽しめた。こんなことができる自分に驚いた。恐ろしく冷静だった。緊張もしないし、不安もなし、純粋に楽しむことだできた。
最近は、驚かれるようになったが、私は人見知りだ。初対面の人と、何を話していいかわからない。初対面でなくても、人と2人になると何を話していいかわからない、何も話さなくてもいいのに、居心地が悪くなる。しかし、ある時、解決方法を知った。それは、
「その時の感情を素直に言葉にする」
緊張しているなら、緊張しています。何を話していいかわからなければ、わからないと言う。これで、随分楽になる。
今回の司会にもこの方法を応用した。発表者の入れ替わりの時間、間をどうやってつなげばいいか、とっさに言葉が出なくなったので「もう時間を繋げません」といった。これで落ち着く。そうなれば何も怖くない。素直な言葉が出てくる。気負いもない。始まったときの非日常はもう日常になっていた。
終わって、たくさんの人から声をかけられた。司会に対するポジティブな感想も複数いただいた。嬉しかった。もう司会は完全に私の日常になった。うまいかどうかは関係ない。別にうまくできなくてもいい、落ち着いていればいい、失敗して笑われても別にいい。どうってことない、何も怖くない。日常の自分でいればいい。簡単だ。
こんなチャンスをいただけて本当によかった。断らなくてよかった。誘われたら断らない。人生を変える簡単な方法。人前に出ると、それで人と繋がることができる。自分が何か企画する際も、これは意識したい。
非日常を日常に。それは日常に起こることだ。
最後に、当日のお手伝いをしていた済生会熊本病院の医事企画の仕事をしている新卒2年目の素敵な人に感想を聞いた。
「何かやりたいと思った」
未来は変わり始めた。