【04/21の日記】ショート動画に支配される僕達は
・先日ニュース・オモコロウォッチで動画が更新された動画を見た
https://youtu.be/XUQpzErCMNQ?si=hXasd3FgGHcz-pHo
タイトルは「味噌紙を捨てよ 町に出よう」であるが、これは寺山修司の『書を捨てよ、町へ出よう』のもじりであると断定してもいいだろう。
私がこのことを日記に書こうと思い至ったきっかけは、私がその元を知るに至った経緯にある。
私は恥ずかしながら無学で自堕落な青年生活を送っており、所謂教養と称されるような文学に触れてこなかった。
流し見していたアニメの台詞で「かつて寺山修司は言った、『書を捨てよ町に出よう』と」とういうフレーズを聞いたことがあるために元ネタを理解することが出来たというわけだ。
反則ギリギリの方法で(というか反則だろう)元ネタを理解することが出来たが、1度気付いてしまうと別の疑念が鎌首をもたげることになる。
「一体私はこれまでいくつの教養をスルーし、無学を晒してしまったのだろう」
冷静に考えると赤面してしまうために1度思考を放棄するが、とてつもなく恐ろしいことである。
今は映画の倍速視聴や数秒の動画に如何に情報を詰め込めるか、所謂『タイパ』と呼ばれるものがとにかく重宝される時代になっている。私がそうであるように、世の中には本質を知らずに表層だけで物事を語っている人間が想像以上に多いのだろう。
遅くなって恥をかくことも多いが、私は今からでものんびり文学をたしなもうと思っている。
まさしく聞くは一瞬の恥、聞かぬは一生の恥であるが、多少恥ずかしい思いをしてもそういう会話の出来る大人になりたいと思った。
(あまりに読める本が多すぎて首を痛めてしまうが、1年ほど続ければ意外と分かるようになるのだろうか? )
・俗説を信じてしまった
『月が綺麗ですね』という言葉がある。
夏目漱石によって訳されたと言われている言葉であるが、何故月が綺麗と愛しているが結びつくのであろうか。
どこで聞いた話かは忘れた(多分ツイッター)が、興味深い説があったので書いておこうと思う。
月は太陽の光を反射して光っており、同じく光を反射するものとして、鏡のメタファーとして用いられたのではないか?
というものであった。
上の説を信じるのであれば、
「月が綺麗ですね」→「鏡に映るあなたが綺麗ですね」
であるということが教養のある相手に伝わる言葉だったのではないだろうか。
まぁ興味深かったので軽く調べたのだけれど、特に上の説を語った文献などはヒットしなかった。
なんだったんだろう。夢?
これもソースのない情報に踊らされる姿のうちのひとつだな。
信じられるものを探すということが現代においては非常に難しくなっている。
信じたものを妄信的に信じてしまうのもまた裏返しかもしれない。
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