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フリーランスとして成功したい君へ

クリエイター祭りで、再会しましたね。

会場には、クリエイターとして独立したい。あるいはすでに独立したが仕事がない、仕事の単価が低い、自分の技術が足りない。

そんな悩みを持ち寄った人たちで盛況でしたね。

有意義な講演などを聴いて、またイラストレータや、ライター、アニメータ、映画技術者たちなど、クリエイターたちとの交流会によって、僕自身が学ぶことの多いイベントでした。

その交流会で、あなたを見つけた僕は、挨拶に向かいました。

あなたはテーブルに座ってペットボトルのお茶を囲んで歓談していました。

女子4人。おしゃべりに夢中。さながら女子会のようでした。

僕がその輪の中に入っていったのは、勤め先から独立して、フリーランスのWEBデザイナーになったと語ったあなたに声をかけるため。

「いまある僕のサイトをリニューアルしたい。ついてはWEBをデザインしてくれないか。お金はそんなに払えないけれど」

「じゃ、メールください」

座ったまま名刺を差し出しながらのあなたの返答はそれだけでした。

他の女子たちとの会話をやめず、席から立ち上がらなかった。
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僕の価値観では……。仕事が発生しそうなときには……。

○ スマホはしまう
○ 立ち上がって、お辞儀くらいはする
○ 友人との話を、友人の承諾をもらって中断する
○ 立ち上がって、ときには会場内の場所を移して商談に入る
○ 座ったままだとしても、よろしくお願いします、の挨拶くらいはする

僕は隣のテーブルにノートパソコンを立ち上げて、あなたにさっそくメールを送りました。そこにはリニューアルしてもらいたいサイトのURLを添付しました。そのことを知らせると、やはりあなたは座ったままでした。

「ああ、そうですか。後でメールします」

それだけでした。歓談を続けていました。

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翌日に届いたあなたからのメール文は要約すると次の通り。

○ ヒアリングされていただいてもよろしいでしょうか
○  6月まではWEBデザイン以外のやりたいことがあるので、
        それ以降になる
○ 予算はいくらか
○ デザインのみか、コーデングもか
○ 打ち合わせは、スカイプかLINEのみで進めたい

あなたは、自分の都合でフリーランスとして仕事をしようとしています。
クライアントは、あなたの都合に合わせてはくれないものです。

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僕がフリーランスとして生きてきた経験では……

○ まず最初に自分の都合を並べ立てない
○ 相手の事情と、相手のスケジュールを遵守して仕事をする
○ 相手が何に困っているのか/相手は何をしたいのかを知ろうとする

そして仕事への姿勢ですが、

○ 礼節を大切にする
○ 配慮を大切にする
○ 共感から仕事に入る

いまでも、自分に技術があれば、フリーランスとして仕事が来るとは考えていません。技術が深まれば、それだけで単価は上がるとは考えていません。

駆け出しの頃には、自分が想定する金額の仕事は来ない。
だから単価が上がるように、ユーザーにとって品質の良いものを作る。
実績を積み上げるために、報酬以上の仕事を心がける。
そして、いつまでも、安い報酬の仕事を受け続けなくて済むように、自分のポジションを客観的に評価する。そのためには他人からの意見を広く聞く。

こうしてステップアップを心がけてきました。

もっともWEB上で案件(仕事)が発生し、ネットの通信手段だけで仕事ができる時代が現代なのかもしれません。

しかし、それでは評価は、単価は、知見は伸び悩んでしまうと思うのです。

僕が抱く価値観、僕が積んできた経験などは、古い時代のものなのかもしれません。古くさい価値観で努力するのは時代遅れなのかもしれません。

しかし、僕はあなたには仕事を発注するのは、やめました。

これからは「配慮」だの「礼節」だの「共感」だのと、古くさい価値観などは無視して構わない時代になるのかもしれません。

すでに、打ち合わせのときにスマホを眺めながら、商談する若い人たちを見かけますから。そういう時代なのかもしれません。

しかし、僕はあなたには仕事を任せるのは、やめました。

あなたは、僕のこの文面を読んで「古くさい」「説教がましい」「私の気分を害する嫌な書き込みだ」と一蹴するのかもしれませんね。

これは、あなたのフリーランスとしての将来を心配しての書き込みです。

あなたが、充実したフリーランス生活を送ることを願っています。

サポートしていただけると、うれしいです。