あとはヨロタノ(よろしく頼んだ)

4/18(木)
先日小学校時代の友達と飲みに行った。そのときに特に盛り上がった小学校の思い出話を
今満員電車に揺られながらふと思い出した。

給食当番。(懐かしい響き☺️)

出席番号前半組と後半組に分かれ、隔週交代制。みんなお揃いの割烹着を着て、キャラクターの付いたガーゼマスクをつけて、給食室から教室まで給食を運ぶ任務を果たす。

基本二人一組で運ぶ。牛乳、パン・ごはん、小さなおかず、大きなおかず、食器、トレーなどなど。

公立小学校なら、この給食当番制度に大差ないだろうが、私の小学校には列の最後尾にトイレットペーパー係(以下、トイペ係とする)が一人付いていた。

名前の通り、トイレットペーパーを1ロール、スーパーの駄菓子コーナーに置かれているような小さなカゴに入れて運ぶ。

お調子者がトイペ係になると、トイペの入ったカゴを持ったまま腕を全力でぐるぐる回し、

「見て!重力でトイペ落ちないよ!」

と実演して見せてくれた。

(微笑ましい。)

ちょっと脱線したが、話をトイペ係の任務について戻すと、

給食当番が上手に教室まで運び切ってくれれば引率だけで済む。一見ラクな係のようだ。しかし、実際は精神的ダメージが一番大きい係だったのかもしれない。

おかず係が具材やスープをこぼすとトイペ係はそのおこぼれを拭き取らなければならない。

トイペ係が床を拭いているにも関わらず、ほかの給食当番はスタスタと先に進んでしまう。列から一人置いていかれる。

周りから見てもちょっと惨め。

最初の方は先生が「もうちょっとここ拭いて」などと見張りながら指示を出す。指示通りの箇所を拭き終えると、「教室のみんなの様子見てくるからあとはよろしくね」と置き去りに。

そのあとも一人黙々と仕事をする。

日直が「手を合わせてください」とちょうど声をかける頃に、トイペ係が仕事を終え教室に戻ってくるので、私はそういうシステムなのだろうと軽く思っていた。

私を含めクラスで待機する生徒は目の前の給食に夢中で、トイペ係がどうこうとか考える余裕はない。

「ふん!待たせたな!みんながやりたがらないトイペ係の任務を果たしてきたぜっ!(ドヤッ)」

(私がいま想像するトイペ係の心の声)

一躍クラスのヒーローになれるチャンスかと思ったかどうかはわからないが、
教室に入った瞬間、クラス全員の冷たい視線を一気に集めたトイペ係は一体どんな思いだったのだろう。

トイペ係は慌てて席につき、いただきますの号令に合わせて手を合わせる。

何も悪いことをしていないのに、なぜか申し訳なさそうで肩身が狭そう。

そんな状況に反抗するトイペ係がいてもおかしくないが、本人もその理不尽さに気づいていないから、

「僕は仕事を全うしたまでです。」

と言うのだろう。(素晴らしい。)

ツイてないけど健気でどこか愛おしいトイペ係さん。思い返すとあまりの純粋さについ笑ってしまう。

中学で地元を離れた私からしてみたら、小学校の記憶や同級生との思い出は今も12歳のまま。

それがときに寂しく思える場合もあるけど、今でも街中で会ったら声をかけてくれたり、こうやってご飯に行ったり一緒に遊んでくれる友だちがいるのは本当に嬉しいこと。

あなたの学校にもトイペ係はいましたか?
あなたの学校にしかないような独自のヘンテコなルールはありましたか?
(ぜひあったら教えてください。)

誰もそれをおかしいと疑うことなく、ごく当たり前のように大真面目に従っていた日々。

小学生って不思議な生き物だな。

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