読了|サマーゴースト
⚠️人によってはネタバレだと感じるような内容を含む可能性があります。件の作品を未読の方は自衛をよろしくお願いいたします。
乙一さんの新刊、サマーゴーストを読了しました。
話の内容 ページ数共に読みやすく1時間弱で一気読み。
生と死が題材になっているという部分に惹かれ、あらすじを読んで購入を決めた本です。花火と幽霊をテーマにした話だということもあり、どうしても今年の夏に読み切りたいと思っていました。夏が終わる前に読み切れて良かった。
大人になると生きるのが面倒だから、高校を卒業したら死にたい とぼんやり考えてここ数年をすごしてきた私にとっては、少しだけ耳が痛い話だった気がします。自死は悪だとか生きなければいけないだとか言うことを直接説かれたわけではないのに、生きる理由を見つけられない自分に焦りを覚えるような、そんな感覚。
でもなんだろう、生きる理由と言うとあまりにも壮大なので萎縮しますが、生きる理由なんてなくても死なない理由さえあれば生きられるんだろうなって改めて思わされました。
私もいつか、死なない理由を見つけて上手に生きていけるようになれるといいなと思います。今はまだ生き続けることに魅力は感じないけど、いざ大人になってみれば案外楽しいのかもしれないし。
あまり見たくない現実を丁寧に突きつけられた感覚で心が締め付けられることもあったけど、読み切って良かったと胸を張って言える一冊でした。夏になる度に読み返したくなりそう。