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からっぽ

 からっぽ。今自分を形容するには最もふさわしい語だ。


 やりたいことはある。弓道、人との出会い、バイト、部屋の片付け、きちんとした食事、運動などなど。でも、全て質量のないものとして存在している。絶望的に大きいハードルがある。


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 とてもシンプルに面倒臭いで片付く話だが、最近はこれが深刻すぎる。飯もろくに食えない、洗濯なんてもってのほか。廃人だというと本当の廃人に失礼かもしれないが(この文言自体失礼だな)、今のぼくは廃人だ。

 


 なぜこうなったか。要因はいくつかある。時系列順に書いてみる。

 部活から離れたことから来る脱力感。これは開放感ともいえるが、それは刹那のうちに負の感情に変わった。後悔とも違うこのぼやけた感情にずっと苛まれている。部活にかけていた莫大な時間が急にフリーになることでその使い道がわからなくなって、宝くじ1等に当選して人生がおかしくなった人のようになっている。

 大学の専攻内容がピンと来なかった。自分が精神疾患である経験から障害について学ぶ学部に入ったのだが、何かが違う。基本的に授業では「障害者を支援してあげる人」の立場で語られるので、実際障害者であるぼくは自分の存在についてわからなくなってしまった。

 そうやってウダウダしていると、彼女との関係が悪くなってしまった。結果から言うとぼくから別れを切り出したのだが、それも日々の彼女から言われる言葉で傷つきすぎて限界が来てしまったと言うことがきっかけだった。これはここでぼくが耐えていればよかったのか、別れて1ヶ月たった今もずっと頭を抱えて悩んでいる。彼女のTwitterは大荒れで、ぼくに対する罵倒と、新しく作ったセフレの話ばかり。初めての彼氏がぼくだった彼女が一瞬にして他の人に弄ばれていると言う事実に頭がおかしくなりそうになる。もとからそうしたかったのかな。ぼくが振ったことを原因に自暴自棄になっているにしても、ほぼ童貞のぼくには受け入れられない領域だ。ぼくに対する当てつけなのか、それとも彼女自身の欲望の解放なのか、何が何だかわからない。ぼくは加害者なのかな。被害者ヅラするなと言われてしまうのかな。ずっとそのことで頭がおかしくなって、全部メチャクチャになっている。彼女はこれを望んでいるのかな。

 そしてバイトにも支障がでてきた。年度が変わり色々うまくいかなくなってきたころからもバイトはある程度円滑に進んでいて、そこには充実感を持って取り組んでいた。今、それもできなくなってしまった。今働いているフリースクールもゲームセンターも、人をプラスの感情に誘うことが仕事の本質だと思っている。それをこんなに荒み切った人間がこなし切れるわけない。もっと適当にやればいいのかもしれないが、バイト中立ち眩みがしたり、手が震えたり、結構無理だ。バイト先の偉い人たちには入社するときから病気のことは伝えていたためある程度は理解してくれているが、迷惑であることに変わりないだろう。


 あーあ。だめだめだ。


 いてくれるだけでいい。そう言ってください。肉体の存在を肯定してください。


 わがままな私をどうかお赦しください。


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