並アマゴルファーの「夏休み研究」 (3)心象風景・心象作業・心象プレート
はじめに
ゴルフスイングは{AD~TB~Top~DS~Imp// follow・finish}の複合運動で、AD~DSはインパクト(Imp)に収束します
AD~DSを組み上げる手順と条件が問題です
※https://youtu.be/MWyq9wrJxKQ
心象風景・心象作業・心象プレート
「心象風景・心象作業・心象プレート」はAD~DSを組み上げる作業に利用する概念装置です
簡単に言えば「スイングイメージ」・・・「イメージ通りのショットが打てた」とか「打球前のイメージが大切」とかいう話の類です
ゴルフでは静止ボールを扱いますから、全てのショットで「企画立案→施行→結果評価→方針決定」の手順が成立します
与えられた状況を判断し→使用クラブや球筋のプランをたて→リアルタイムでスイング結果を評価→考察して方針決定できます
この過程は学術研究の「仮説→実験→結果→考察」と基本的に同じなので
スイング解析に「リサーチメソッド」が適用できる可能性を示しています
基本戦略は「スイングイメージ」を「リサーチメソッド」に対応した概念装置に整備する、です
用語としての「心象風景、心象作業、心象プレート」の取り扱いルールを決める思考実験です
第一段階は、適当な大きさの宇宙空間を切り取り「心象プレート」という作業領域の設定です
第二段階はプレート上に銀河星雲とおじさんゴルファーをセットし、
ゴルファーを銀河辺縁に立たせる「心象作業」
第三段階で作業の結果、イメージが「心象風景」として確定します
心象風景・心象作業・心象プレートの特徴
この作業の特徴は
①対象サイズ・対象間の距離は滅茶苦茶である
②重力のない領域に重力基準の上下方向を持ち込むなど、
適当な規則・基準を持ち込んで、イメージを安定させる
ほぼ、なんでもありの極めて自由度の高い作業場といえます
スイング構築における【心象プレート作業】
心象作業の手順です
①プレート上に要素(クラブ、骨格)を乗せる
②適当な構造、概念装置で、要素を加工・処理しイメージ像を確定する
③確定イメージにスイング動作をリンクする
ポイントは、作業イメージが毎回、同じであること、現実のスイング動作と1:1でリンクすることです
インンパクト俯瞰図での心象作業です
①ボール周辺領域とゴルファーを含む「心象プレート」を設定し、
②ボール、反射領域、右後頭隆起を要素として、目標線方向を踏まえた基準目標線、ボール中心線などで座標構造を組み込み
③右後頭隆起から反射領域中心の★印に向かうクラブ重心の運動イメージを心象風景として確定します
並行して、心象風景に1:1で対応するスイング作業を組み上げる
必要に応じて要素や加工・処理作業を追加する
心象プレート上の主要原理と概念装置
1) 骨群の相互関係からみた運動
2) 2軸制御運動系
3)その他
1)骨群の相互関係からみた運動
スイングを含め、ヒトの運動・動作は、全身の骨格筋を収縮させた結果現象ですが、簡単な関節モデルでその性質を分析します
ホームポジションで中央の骨は直立しています
右の筋肉が収縮(左下図)すると中央の骨は右に倒れ、左の筋肉が収縮(左下図)すると左に倒れます
筋肉の仕事は関節機能を実現して隣接する骨の位置関係を変える事なので
ヒトの運動は「骨群の位置関係の変化」を通じて理解できることを意味します
日常のスイング練習では、意識しないで骨の操作を行うことがあります
例えば
「脇を閉めてスイングする」は
「胸郭と肘の距離を小さくする」であり
「肘関節の骨を肋骨に近づける」です
いずれも具体的なスケールがないため、「曖昧なイメージ」の域をでませんが、心象プレートに「2軸制御回転運動系」という概念を持ち込むと、心象イメージが確定し現実事象と1:1でリンクします
ドーナツの両端に2本のステックを刺した「作業モデル」で思考実験します
ステックの穿刺部は多方向に可動ですから、一種の関節と見做せます
基本的な回転運動としては
左右関節が位置移動しながらドーナツが回転する「関節可動型回転:赤枠」と、片側関節の位置が固定される「片側関節位置固定型回転:青枠」です
スイング構築で重要なのは「片側関節位置固定型回転」です 具体的な利用法は「下半身作業」で解説します
「心象プレート」の利用法
「心象プレート(作業領域)」を設定する 「心象プレート」に適当なスケール、構造を整備する 「骨群の位置関係」の操作を介してスイング構築する
利用するテクニック・・・同一視、投射
サンプル: 銀河でスイングするゴルファーでは、銀河表面とおじさんの足底を同一視している インパクトの心象作業では右後頭隆起を基準目標線に投射し同一視している
<次回予告>
「夏休み研究」(4)心象作業の影響因子