9. 偶然を装う必然
科学的証明が出来ない事柄に対して否定一択の思考をナンセンスだと幼心に思っていた。
じゃぁ、目に見えない世界に属するもの全てを信じているのかと言えばそうでもなくて、ヒトに都合よく出来てる一神教様のストーリーはフィクションだと信じて疑わなかったし、大量生産の御守りに有難さを見出すこともできなかったし、手相・人相以外のタロットカードや星座占いは氣やすめのマユツバに近いモノだと思っていたものだから、イエスが実在の人物であるということが世間一般の共通認識であったという衝撃の事實を受け入れたのは、ヒーリング関連世界に片足突っ込んだ中年期入ってからの此処二十年ほどの話だったりして、根っこの部分はソコソコの無神論者だ。
片足突っ込んだ世界には、ヒーリングや靈能のチカラを発揮する人が大勢いて、目に見えない現象や存在の有無から議論する『手続き』をすっ飛ばした先の話がでたから自分の居場所をようやく見つけた氣になっていた。その中にカードリーダーや星読みといった、これまで『占い師』で一括りにしてきた人たちもいたことでタロットカードや星読みに対する認識はガラリと変わった。 そんな自分がアレやコレやで、まさかまさかのタロットリーダーしてるんだから「どのツラ下げて?」とニガく笑うしかないだろう。
憑りつかれたようにネイテイブアメリカンについての情報を貪っていた当時、カナダ在住の日本人の方が運営していたヒーリングアイテムを販売するサイトを度々訪れては、天然石の加工品や大好きな羽モノアイテムのを取り寄せていた中で出会ったのが、ネイティブアメリカンの世界観を反映している<ビジョンクエストタロット>だった。
美しい女性が描かれたパッケージを見た時、キュピィーン!と何かがハートに刺さったような氣がしたものの、他のカードは特別好みの絵柄というわけでもなかったし、何よりタロットカードだし(笑)とスルーを決め込んだ。
ところが、サイトを訪れる度にカードの存在が氣になっていることに氣づき、触れたこともなければ占ってもらったこともない、何ならマユツバモノと決めつけていたタロットカードに惹かれている事實に納得がいかず、無かったことにしようとしたのだけれど、そうなると益々氣になるという
<あるある>が発動された。
わたしがタロット?
ナィナィ ないって~!(笑)
といったことが自分の中で幾度となく繰り返されるのが鬱陶しくなり、販売サイトにド素人でもタロットを扱えるものなのかを問い合わせてみた。
もちろん「ド素人にはちょっと無理っすね。」という答えを期待してのことだったのに、丁寧な翻訳版の解説書があるからド素人でも心配なく扱えますよ~。というフレンドリーかつ丁寧な回答が返ってきたことで何だかわからないけれど観念しようと思って購入。(笑)
実際、タロットに触れたことがない者でも、これほど丁寧な解説はそう無いんじゃないかと思うほどのボリューミーな翻訳解説が付属されていたのだけれど、いざ使ってみたら、文字は読めるのに解説の内容が全く理解できないという不思議な世界の扉を開けることになってしまった。
慣れるための1枚引きを勧められるも、やはり意味不明かつボリューミー
な解説に完全お手上げ。氣の迷いで購入したタロットは引き出しの奥で永眠
確定かと思いきや、通っていたコミュニティーでペアになった相手とヒーリングを実践し合うことになった際、レイキヒーリングに霊視、カラーセラピーの使い手が揃うの中、自分にはそうしたものが一切無いと困っていたら主催者からタロットの存在を指摘されたので、解説が意味不明で断念したことを伝えると、その解説文を読み聞かせてあげれば良いとのアドバイスから永眠するはずのタロットを再び引っ張りだすことになった。
エライもんで、読み聞かせでスタートしたスタイルは、マイナーチェンジを繰り返し(笑)、臆病者をイベント出展させるまでになっていた。そして<奇跡の道(ACIM)>と出会った時、文字は読めるのに内容が理解できないという不思議な世界の扉が再び開いてデジャヴ体験をすることにはなったのだが、
ありがたいことに<奇跡の道(ACIM)>が読めるようになったらタロットの解説書の内容もすんなり入ってくるようになっていたのだった。
「ね、読み上げも良いけど難しいからあなたが読んでよ。」
「ぇ‥ こんな長い解説覚えてないよ?(笑)」
「ぅぅん、そうじゃなくて感じたことだけを伝えてよ。」
「うんうん、わたしもその方がイイと思ってた!」
「まーじ?」
仲間のリクエストに応えるべく初めて解説書ナシで伝えてみると‥
「ホラぁ、この方が断然しっくりくるじゃーん。」
「ホントだあ☆ 全然違う!」
「ちょっとぉ、このスタイルに変えてみたら?
違うと思ったら戻せばイイんだし。」
「ホントかぁ?」
タロットを基礎から学ぶことも考えなくはなかったけど、それがしっくり来なくて保留としていた中でのこの出来事がきっかけとなり、現在のフリース
タイルに落ち着ている。
師に学び、タロットを極めた人々から見れば邪道と言う名のフリースタイル
が思いの外、自分でも受け取り易くて伝え易いあたり、うすうす氣づいては
いたけれど、やはり、初めから王道を歩くという青写真は無かったのかも
しれない。(笑)
イベントにお誘い頂くことが増えてくると、占い師さんやカードリーダーさん各位が複数のデッキを使いこなしており、自分のように1種類のデッキで出展している方が珍しいことに氣づいて自分はこのままで良いのだろうか?と思うようになったこともあり、絵柄に惹かれていくつかデッキを取り寄せてはみたものの、いずれもサッパリ響かないのでカードによってチャンネルを切り替えればイケるんじゃないかと試みるも手応えは皆無。(汗)
原因が分からないままでいたある日、ビジョンクエストタロットを扱っている時には感じない違和‥ぃゃ不快感に似たモヤモヤを覚えていることに氣いたので探ってみると、どうやら逆位置がある世界観に不快感を覚えているらしいことがわかってきた。
相対するもので一つを成しているこの世にマッチしているものにモヤモヤを
覚えるということが自己探求において大きなヒントとなり、一元性の世界観を持つ<奇跡の道(ACIM)>を読めるようになって以降、解説書の内容が入ってくるようになったことにも納得し、ますますビジョンクエストタロットなる存在が好きになって行ったのである。
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