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79. 逢ってきた
昨年の元旦は「ちょっと行ってみっか。」とのパートナーの一言で思いがけず富士山に逢うことができた。今年は、お休みが少ないから行けたらいいなぐらいのつもりでいたら、恒例の二日の集まりが行われなかったため、実母も連れて行くことができた。
こんなに氣持ち良いなら急でも何でも母にも声をかけてみれば良かったかな‥という昨年の心残りをクリアした形となった。
何でも自分が背負うものと疑うことなき働き者の母なれど、この1~2年で
氣持ちのハリも体力も急激に落ちているように見受けられるまま、夲人にも
その自覚はあって「もう仕事行きたくない‥こんなに働きたくないって思ったのは生まれて初めてだわ。」と言っていて、おそらく、納得したことを風呂敷に包んでいくような時間に入ったのだろうと感じる。
病氣のデパートだったような妹(叔母)を独り残しては逝けないからと体力に自信もあった母は踏ん張っていたけれど、その叔母が2年前に突然他界し、「これでいつ死んでも大丈夫。」と言いつつも、体力が落ちているのを自覚すると不安になるのがヒトの子だから、「お互い突然逝っちゃっても不思議じゃない年齢だから、後悔しないように毎日過ごせば良いんじゃない?」と
言うと、「そうだよね。うん、そうだ、そうだ。ぁ、でもこの年で逆さ観るなんてヤだから間違ってもわたしより先に逝かないでよ!」と釘を刺されているので頑張るのが大嫌いながらも、最初で最後の親孝行のためにチョット頑張ろうと思っている。
世界中で大騒ぎしている例の、アイツの影響で道路状況がまったく読めないながらも途中までは順調に流れていたものの、予想外のポイントで渋滞にハマったものの、トイレも何とか間に合い(笑)、河口湖着がお昼ピークのちょぃ前という絶妙なタイミングですぐさま周辺の専門店ではなく、雰囲氣を味わいたくてあえて食堂へ飛び込んで腹ごしらえ。
各家庭で味が違うことを思えば、これがこちらの家庭の味として冷えた體と
心が喜ぶものがしみ入ってくる。
ハァー‥‥ (*´ω`*)
子どもの頃から望む未来を思い描けと言われても、思考が未来を作るんだからさぁっ!とこの世界の法則を知っても尚、ピンと来ないまま今に至る自分が幸福感に浸るのは、こんな場面だったりする。
夲当に幸せなのだ。
大切な人々と時間を共有し、美味しいものを頂きながら「美味しいね♪」と
言い合ったことを最後の旅の手土産として還るつもりだ。
前回も訪れた河口湖のお氣に入りポイントに立ち寄り、真正面から富士山に
ご挨拶をしてから少し買い物をして、昨年見つけた絶景ポイントに移動するも激混みだったため、全員訪れたことがないことが発覚した精進湖へと移動した。
富士五湖の中で最小の精進湖、少し奥まった所にあるといった印象で、一帯の『粒』が濃く感じた。
河口湖とはまた違った印象の富士山に全員「わぁ‥☆」と声を上げ、こんな風に富士山を見てテンションが上がると日本人であることを実感する。
富士山をパチパチ撮影していると、「ぉーぃ。」と低めの声が右側からしてきたので目をやると太陽がいて撮ってくれと言わんばかりの何かを送ってくるからパチリ。
ハイ、祝福いただきましたーっ♪
太陽って、撮られたガールな氣がするのは、わたしだけだろうか‥。
昨年末、富士山が役割を果たすと地上から消え、高次元で銀河鉄道のプラットホームになるという情報を目にした時、自覚していた以上に富士山萌えだったことに氣づかされ、何か大切なものが自分からもぎ取られてしまうような深い寂しさを覚えて落ち込んだことに驚いたけど、富士山を観てテンションあがる所以は此処にあるのだろう。
富士山を浴びるほど観て、偶然にも逢いたかった野鳥にも逢え、ハートが
満腹状態で、たいそう満足していることがわかる。
母と四十年以上ぶりの河口湖は、ほぼノンストレス‥というより、幸福度数かなりお高めの『粒』が占める一日となった。
この一日に繋がる諸々に感謝する素敵な新年の幕開けとなった。