90年代の隠れていない名盤、その56(Fugazi)
堪能と更新されて今回で56回目を迎える当コーナー。今回はイアン・マッケイ率いるFugaziのアルバム『In on the Kill Taker』を紹介します。それでは早速レビューに移ります。
元MINOR THREATのイアン・マッケイ率いるFugaziが、93年にDischord Recordsよりリリースしたアルバム『In on the Kill Taker』。1曲目の『Facet Squared』はマッケイの力強いヴォーカルが引っ張る緊張感と独特なメロディの混ざったナンバーだ。続く2曲目『Public Witness Program』高速のハードコア・パンクだ。地を這う様なベースと印象的なメロディのギターが素晴らしい。3曲目『Returning the Screw』はアコースティックな、ゆったりとしたテンポで始まり、徐々に楽器が重なり少しヘヴィになるナンバー。4曲目『Smallpox Champion』はリリカルなギターのイントロから緊張感のあるバンド・サウンドになだれ込む1曲。5曲目『Rend It』はヴォーカルの叫びから始まりパワフルな演奏が加わるナンバー。6曲目『23 Beats Off』は約6分40秒の長尺なナンバーだ。マッケイのヴォーカルの後、中盤はギターノイズに楽曲が覆われる大作である。7曲目『Sweet and Low』は収録時間は3分30秒と短いが、鮮明な印象を聞き手に残すナンバーだ。8曲目『Cassavetes』は不協和音のノイズ・ギターが暴れるスリリングなナンバー。
9曲目『Great Cop』は短い収録時間のハードコア・パンクな一曲。10曲目『Walken's Syndrome』は電波の発信音の様なノイズから始まりバンド演奏に切り替わり飛ばす、強力なナンバーだ。11曲目『Instrument』は乾いた演奏にマッケイの力強いヴォーカルが重なるナンバー。アルバムのラストを飾る12曲目の『Last Chance for a Slow Dance』はリリカルなギターで始まりミッド・テンポで聴き手の心を掴む様なナンバーでアルバムは幕を閉じる。ここにはイアン・マッケイの魂が込められた必聴なドキュメントがある。ハードコア・パンク、ポスト・ハードコア・パンク、ユーザーは必聴の1枚である。
以上、Fugaziのアルバム『In on the Kill Taker』の紹介でした。次回取り上げるアーティストは未定です。よろしくお願いします!
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