90年代の隠れていない名盤、その54(Prong)
50回を超えても淡々と続く、このコーナー。
今回はトミー・ヴィクター率いるニューヨーク出身のヘヴィロックバンドProngのアルバム『Rude Awakening』を取り上げます。それでは早速レビューに移りたいと思います。
ギタリスト件ヴォーカリストのトミー・ヴィクター率いるニューヨークのハードコア・シーン出身のバンドProngが、96年にメジャーのEpic Recordsからリリースしたアルバム『Rude Awakening』。リリース元がメジャーのEpic Recordsである為か、ヘヴィなサウンドが炸裂しているが、何処か口ずさみたくなる様なキャッチーさがある。1曲目の『Controller』は横ノリのリズム対に、強力なギターリフが加わり、重たいがダンサンブルな曲を聴かせてくれる。2曲目の『Caprice』もヘヴィなギターリフとダンサンブルの融合が見事なナンバー。続く3曲目のタイトル曲『Rude Awakening』は、アルバム1キャッチャーなサウンドかも知れない。重厚だが軽快な、このアルバムのコンセプトを象徴する1曲である。トミーのギターリフ冴え渡る一曲である。4曲目『Unfortunately』は重厚なリズム対がグルーブを作り、ヘヴィなギターリフが乗る、このアルバムの模範的なナンバーだ。5曲目『Face Value』はダークな雰囲気のギターのリフが印象的なナンバー。6曲目『Avenue of the Finest』はザクザク切り込むメタリックなギターとキャッチャーなメロディの対比が見事な秀逸なナンバーだ。7曲目の『Slicing』は途中リズムが変化して速いテンポで疾走するナンバー。続く8曲目『Without Hope』はバランスの取れたグルーヴィなナンバー。9曲目『Mansruin』はザクザクとギターが切り込むスピードナンバー。10曲目の『Innocence Gone』はアルバム2位と言っていいくらい、キャッチャーなナンバーだ。11曲目の『Dark Signs』個人的には、この曲からラスト・ナンバーまでの3曲は凄まじい流れだと思う。『Dark Signs』は英のGodfleshを想像するギターのリフが、ひたすら重くてカッコいいナンバーだ。ミッド・テンポな12曲目『Close the Door』は不穏なメロディにギターが切り込んでくる、祈りの様な印象のナンバー。そしてラスト13曲目の『Proud Division』この曲はメロディを排しヘヴィなギターリフのみで構成されたクールなナンバーだ。この曲をラストに持ってきた彼らのスピリットをリスペクトしたい。このアルバム内容も素晴らしい傑作だが、メジャーで録音したのが関係しているのか、録音が素晴らしい。それも特筆しておきたい。広く聴かれるべきアルバムである。
以上Prongのアルバム『Rude Awakening』の紹介でした。次回取り上げるアーティストは未定です。よろしくお願いします。
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