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USBメモリー検証 : 容量偽装USBメモリーを詳しく検証してみた
容量偽装しているUSBメモリーについて検証していきたいと思います。
現物を確認~テスト
容量偽装しているUSBメモリー
以前、記事にも書きました中華メモリー#3です。
「容量偽装とは、どんなもの?」という好奇心でAli Expressでそれっぽいなというものを購入した中に入っていました。(ある意味、当たり)
外観をみていく
外観は、表題写真を見ていただいた通り、Lenovoのロゴがあります。端子部分のカバー機構も他の製品と違い、オリジナルっぽい雰囲気があり、ボディは、メタル製で、上位モデルであるかのように見えます。
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豪華で綺麗なメタルボディです。
サイズは、幅 : 21mm × 長さ : 71mm × 厚み : 10mmです。
重量測っていませんが、USBメモリーとしては、重いです。
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パッケージは、どうみても怪しいパッケージでLenovo製品ではないと一目でわかります。
素性を知りたいところですが、製造メーカーも何も記載されていません。
QRコードも調べてみましたが、何かの管理用でした。
スペックは?
スペックは、
・ USB 3.0対応高速USBメモリー
・ 容量は、256GB
・ 防水
となっています。
PCに接続すると、256GBのUSBメモリーと認識されます。
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実際の使用可能容量は、表示容量(カタログスペック)より10%程度少なく表示されるはずですが、このUSBメモリーは、250GBと表示され、不自然さを感じます。
容量テスト
容量テストは、「H2testw」というソフトを使用します。
指定したデータ量を実際にUSBメモリーに書き込み、書き込んだデータを読出し、データ照合を行い、その容量が正しいかを測定するソフトです。
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テスト結果を見てみると114.6MB分の容量確認できたものの、249.8GB分のデータは、ロスト、つまり無くなっていたことを示しています。
何が起きているかを考えると、例えば、出先で写真や動画等でスマホのメモリー容量が一杯になり、USBメモリーに一時転送したとします。
後でこのUSBメモリーの内容を確認しようとしたところ、転送したはずのデータがなくなっていることに気が付くはずです。
肝心の中は、どうなっているのか
このUSBメモリーは、テスト時、勝手に中身が分離しましたので、その中身をみてみることにしました。
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上の写真に見えるICチップは、USBメモリー制御用かと思われます。
ちょっと見にくいのですが、チップの刻印は、「Chipsbank CBM2199E」となっています。この刻印を手掛かりに調べてみると、中国のChipsbankというチップメーカーのようです。品番で検索すると
「USB 2.0コントローラー」
と出てきました。
スペックのUSB 3.0対応は、嘘ということがある意味証明されました。
ちなみにこのチップは、調べていくと結構、闇が深いです。
このチップ、容量偽装したUSBメモリーによく使用されるチップらしいということがわかりました。
続いては、裏面を見てみましょう。
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裏面は、メモリーチップです。刻印は、「F59L1G81MA-25T」となっています。チップは、この1枚だけでした。
こちらも中国のESMTというチップメーカーです。
データシートを見ると「3.3V NAND Flash Memory」とあり、1Gbitの製品のようです。bit → byte 換算すると、「125MB」になりますので、容量テストとほぼ同一の結果になりました。
まとめ
販売時のスペックと実際に搭載されていた部品のスペックを比較してみると
販売時 : USB 3.0対応 → 実際 : USB 2.0 コントローラー (USB 2.0対応)
販売時 : 容量256GB → 実際 : 容量125MB
販売時 : 防水 → 実際 : 何も処理されておらず、分離する
という結果であり、販売時の商品紹介が嘘だということが裏付けがとれました。まだまだ、中華の闇は、存在します。
USBメモリー購入時に気を付けてほしいこと
価格が安く、大容量のUSBメモリーは、魅力的ですが、安い価格には、裏があります。特に中華メモリーは、容量偽装や低性能などの闇を未だ抱えていると思います。
今回のようにメモリメーカーではない、メーカーロゴをつけたUSBメモリーは、注意が必要です。購入される際には、実際にそのメーカーが発売しているかを確認した方が良いです。
Lenovoも中国では、USBメモリーを販売していますが、全く別ブランドで展開しており、Lenovo公式サイト(中国)にLenovoロゴが入ったUSBメモリーは、存在していませんでした。ちなみに日本では、正規取り扱いは、ありません。
また、容量偽装は、すぐに転送したデータを確認しないと気づきにくいので、データを失う前、購入前にその商品をよく調べる必要があります。