USBメモリーレビュー : KIOXIA TransMemory U365
KIOXIA TransMemory U365 64GBのレビュー
キオクシアのハイエンドモデル (この記事では、ミドルモデルに分類) であるTransMemory U365をレビューしていきます。
カタログスペック (メーカー公表値)
幅 : 21.4mm、長さ : 55mm、高さ : 8.5mm、重さ : 9gのスライド型です。
性能は、シーケンシャル読出速度約150MB/sです。
スライドレバーが天面、底面でなく、側面についているのが特長です。
ベンチマークテスト (Cristal Disk Mark)
ベンチマークテストの結果を見ると、性能を読出速度に全振りしているように見えます。各項目別に見ると、読出速度は、トップクラスですが、書込速度については、下位に沈んでいます。書込速度に対する読出速度の差が10倍以上になっている点も全体バランスから見ると好ましくありません。
Cristal Disk Markランキング : KIOXIA U365
・ SEQ1M Q8T1 (Read) : 2位
・ SEQ1M Q8T1 (Write) : 16位
・ SEQ1M Q1T1 (Read) : 2位
・ SEQ1M Q1T1 (Write) : 14位
・ RND4K Q32T1 (Read) : 1位
・ RND4K Q32T1 (Write) : 15位
・ RND4K Q1T1 (Read) : 1位
・ RND4K Q1T1 (Write) : 16位
※ 2024年1月のランキングになります。
容量・リード・ライトテスト (H2testw)
リード・ライトテストでもベンチマークテスト同様の傾向が見られました。
やはり、速度差が10倍以上に開いているため、全容量を書込、読出する際の時間差を見ても、この開き方は、バランス面から見ると好ましくありません。容量については、問題ありませんでした。
2024年1月 KIOXIA U365のH2testwランキング
・ Read : 2位
・ Write : 11位
Ubuntu インストール・ブートテスト
インストール(書込)テスト
インストールには、40分1秒かかりました。2024年1月の全体平均が29分58秒ですので、
前項、前々項で書込が弱い事は、わかっていましたが、非常に時間を要しています。参考速度は、8.33MB/sになります。
ブート(読出)テスト
ブートには、11分48秒かかりました。2024年1月の全体平均が3分22秒です。読出速度は、良さそうに見えましたが、アプリ系との相性は、悪そうで、平均より遅い結果となっています。参考速度は、11.33MB/sになります。
2024年1月 KIOXIA U365 のUbuntuテストランキング
・ インストール : 14位
・ ブート : 16位
その他良い点、気になった点
良い点としては、スライド式の多くは、天面にスライド機構がつくのに対して、側面にスライド機構があるのは、操作性が良いです。
国内ブランドのスライド式は、比較的このタイプが多いように見えます。
個人的には、キオクシアのシンプルなデザインも良いと思っています。
気になる点は、あまりないのですが、強いて言えば、ストラップホールが小さく、本体厚みがあるので、ストラップがつけにくいのと、ストラップを選びます。下のようなWリングを介した方が良いかもしれません。
KIOXIA TransMemory U365 検証結果まとめ
性能分布を見ると、読出性能が特に高く、他の部分は、平均もしくは、平均以下に分布していることがわかります。直近、高性能なUSBメモリーを他でリリースしていることから、それらに対抗するためにカタログスペック(シーケンシャル読出速度)を向上させたのかなと思いました。
正直なところ、読出性能に対して、書込性能が追い付いていないピーキーな特性を持つUSBメモリーという感想です。
コスパに関しては、セール時期に入っていたこともあり、1GBあたり20円を切っている価格だったので、ミドルクラスでもお買い得なプライスと言えます。
KIOXIA TransMemory U365 の検証テストを終えて
正直なところ、読出性能と書込性能に性能差がありすぎて、ブランクメディアとして考えるならば、もう少し書込性能が欲しいところです。
特にランダム系は、弱点といってもよいかもしれません。
読出性能が高いという利点を生かして、音楽ファイルやテンプレートファイル等の読出専用としての使い方をされる場面には向いていると思います。
書込頻度が高い、アプリ系を使いたいといった方には、不向きだと思います。