見出し画像

高速USBメモリーを比較検証する

USBメモリーは、遅いが価格が安い記録媒体として、認識されていると思います。自身も当初は、そんな認識でした。様々なUSBメモリーを検証していく中で、これほど同じカテゴリーの中で性能差が激しく異なるのもUSBメモリーかなと感じています。

ただ、USBメモリーは、USB 3.2 Gen 1規格までしか製品がないのかなと思っていました。こうなると規格の上限値までの速度しか出ないので、ポータブル NVMe SSDより劣った記録媒体という認識でした。

そんな中、USB 3.2 Gen 2対応のUSBメモリーがあることを知り、検証した中で、ポータブル NVMe SSDとの違いが少なくなったような気がしたので、比較してみることにします。

比較したメディア

比較したメディアは、過去にも登場しているメディアになります。

この記事で取り上げたモデル3機種に直近でレビューしたキングストンのUSBメモリーを加えた4機種で簡単に性能を比較します。4モデルの詳細は、↓

Kingston DataTraveler Max 256GB (USB 3.2 Gen 2 : USB-A)

最近検証してその性能に驚いたUSBメモリーです。USB-Cでの製品があることは、以前から知っていましたが、USB-A対応製品もあることを知り、検証したものです。

SanDisk Extreme Pro 128GB (USB 3.2 Gen 1 : USB-A)

検証したUSBメモリーでランキングトップのUSBメモリーです。USBメモリーは、遅いという概念があると、その性能に驚くと思います。

Transcend JetFlash 920 128GB (USB 3.2 Gen 1 : USB-A)

サンディスクと比較しても、性能に遜色のないUSBメモリーです。検証したものは、USB-Aですが、USB-Cやデュアル仕様といったバリエーションが豊富な機種です。

Silicon Power P34A60 128GB -外付け (USB 3.1 Gen 2 : USB-C)

高速性能比較で度々登場するベンチマーク的な外付けにしたNVMe SSDです。外付ケースを使用すると、ポータブルSSDと変わらない使い勝手です。

気になる性能は?

USB 3.2 Gen 2 規格に対応したUSBメモリーの性能が他のメディアと比較して、どのような位置関係か気になりましたので、グラフにしてみました。

4モデル比較 (クリックで拡大)

シーケンシャル速度では、外付けNVMe SSDと遜色がなく、ランダム速度に関しては、4モデルで大きな差が無いという大まかな比較結果です。

細かく見た時にどうなのかという点では、USB 3.2 Gen 2 USBメモリーや外付けNVMeの方が良いということになります。ベンチマークテスト(Cristal Disk Mark)の結果を横並びにしてみてみます。

4モデル ベンチマークテスト結果 (クリックで拡大)

ベンチマークテスト結果から見ると、USB 3.2 Gen 2 USBメモリーと外付けNVMeで優劣をつけても仕方ないのでは?と思う程です。
(ランダムとシーケンシャルで差は、あります)

USB 3.2 Gen 1も比較してしまうと、性能差を感じてしまいますが、規格が異なることを考慮すれば、速いUSBメモリーと言えると思います。

欠点はないのか?

性能だけで見ると、完璧なように見えます。では、欠点はないのかという点を見ていきます。

本体サイズがUSBメモリーとしては、大きい

他のメディアカテゴリー(外付けSSD等)と比較した場合、遥かにコンパクトなサイズで、有利な点だと思いますが、同一カテゴリーであるUSBメモリーで比較した場合、びっくりするくらい大きいサイズです。

外付けの場合は、USBケーブルを介しての接続になると思いますが、直付けのUSBメモリーの場合は、挿すUSBポートと他の機器との干渉が気になる点になってくると思います。

干渉に関して、問題がない場合は、欠点になりませんが。

ストレージ容量が大きいものしか選べない

大きい事は、良い事だという方には、欠点にはなりません。
USBメモリーのラインアップを見ると、32GB~64GBくらいが中心のストレージ量のレンジになります。(最近は、より大容量化していますが)

そこまでの大容量は、いらないよという方には、選択肢にならないかもしれません。

まとめ

欠点を無理矢理書いてみましたが、まとめとして、性能が全ての欠点をカバーしてしまうだろうなと思います。

価格面に関しても、キングストンのUSBメモリーは、要注目です。
一見、同一価格帯なのですが、このキングストンだけ容量が256GBなのです。他は、全て128GB。そう考えると1GBあたりのコストが最も良く、より高性能なものが入手できることを意味しています。

また、実際に比較してみると、以外とキングストン良いのでは。と思うところもあり、外付けSSDやスティックSSDとの違いがわからなくなるようなカテゴリーボーダーレスになるなと思いました。

コンパクトなサイズで読み書きの速い外付けストレージが欲しい方には、オワコンと思わせたUSBメモリーに注目しても良いかもしれません。

いいなと思ったら応援しよう!