わきまえる/わきまえない
こんにちは。さちこです。更新週、すっかり飛ばしておりました。すみません。月日経つの早すぎませんか???一週間あっという間に終わるじゃん。気付いたら3月じゃん。春来てるじゃん。花粉やばいじゃん。
さて、今回はなんだか世間が騒々しくて、わたしもざわざわしていること。最近「女性差別」に関係するニュースとか、記事が特に多い気がする。これが過渡期であってほしい、と、「女だから」「男だから」がなくなってほしい、と強く思う。
わきまえない女だった
5年前、わたしは「わきまえない女」だった。新卒で入社した会社は歴史も長い、大企業。典型的なトップダウンで、年功序列、古い考え方が大いに残っていた。内勤の女性には事務服があって、毎日それを着て働いていた。
中学、高校は女だらけの吹奏楽部。大学は学科の8割が女という環境で生きてきたわたしにとって、その会社の中は、初めて「女らしく」いることを求められた環境だった。
内定者研修、新入社員研修では男女関係なく積極的に意見を言うことを求められたのに、実際に配属されたら、話が全然ちがう。
同期(男)がポストに行く用があるから、ということで、わたしの郵便物もついでに投函してもらうように頼んだ。それを部内の中堅社員(男)が見て、おもしろくないと思い、わたしの教育係の先輩(男)に注意する。そして教育係の先輩に呼び出された。
「同期と言えどもね、女の人が男の人をパシリにするように見えることはやめたほうがいいよ。痛い目見たくなかったら目立つことはしないほうがいい」
あ、世の中ってそうなってたの?わたしが知らなかっただけで、女ってだけでそういう風に見られるの?郵便頼むだけで目立っちゃうの?
女であることが悔しいと思ったのはそれが人生で初めてだったと思う。帰り道で泣いたことも、今でもはっきりと覚えている。
お茶を出すのも、お土産のお菓子を配るのも、男性の同期がやることは一度もなく、100%わたしがやっていた。瓶ビールだって進んでおじさまたちに注ぎにいった。(瓶ビールの回ご参照ください)社員全員が使うパントリーの掃除も女性社員が業務時間外に行っていた。それが当たり前になっていて、疑問に思うこともなくなってきていた。
それでも本質的なものは変われないから、事あるごとに、「女らしく」ない部分が出てしまっていた。口が悪いところ、黙っていられないところ、一歩引いているなんてことはできなかった。
そんなわたしは、頑張って「女らしく」振る舞っていたお局さんたちから煙たがられた。あれはイジメだったな〜と思う。無視されたり、悪口を言われたり、嫌味を言われたり。
でも今ならわかる。自分たちはこの会社でうまく立ち回るために我慢しているのに、あの小娘はなんだ、と。気に障ってしょうがなかったのだと思う。
そして仕事も全く好きになれなかったわたしはみるみるうちに体調を崩し、仕事を辞めた。
わきまえない女からの卒業
それからは、目指していた資格を取って、紆余曲折の後、今の会社で働いている。
今の会社では、前にも書いたが、好き放題、本当に自由にやらせてもらっている。男女比は半々くらいだが、女性はみんな、わきまえていない。わきまえていない人の中に入ってしまえば、「わきまえていない」ことがスタンダードになる。
5年前よりも「女らしく」ない今のわたしだが、「わきまえない女」だとレッテルを貼られることはなくなった。
この環境に身を置ける今だからこそ、5年前が、いかに異常であったか、理解できる。(しかもその会社はダイバーシティを推進する部署を作ったそうだ。おかしくてしょうがない。)
本音を言えばね
女の地位をあげろ、とか、もっと女を尊重しろ、とか、そういうことを言いたいわけではない。そういうことはワイドショーで騒いでくれたらいい。
ただ、「わきまえない女」というレッテルを貼られて生きづらい人、「わきまえてる女」を演じて生きづらい人、たくさんいるのだと思う。
もちろん男だってつらいのは重々承知している。男であるから辛いこと、たくさんあると思う。
でも、そんなこと言っても本音はやっぱり、女が生きやすい世の中になってほしい。せめて、自分の周りの女たちだけでも、苦しい思いをしない世の中になってほしいなと願うこの頃。
まっ、女だから得してることもたくさんあるけどね〜!はやくお酒でも飲みながらこんなことをあーだこーだ、話したいものです。