子離れならぬクリニック離れ~医療職人→経営者~
私が開業医をやめたかった理由
1.人の雇用管理が面倒
2.忙殺されてつらいが売上少なくてもつらい
3.飽きた
先日、同時期に開業した遠い親戚と食事をしました。
久々に会った彼は、痩せていて、下顔面が腫れ上がり、呂律が回っていない状態。
聞くと、舌の半分くらいのデカイ潰瘍があるとのことで、世にも珍しい口腔内の帯状疱疹とのことでした。原因はコロナワクチンと過労の影響だそうです。
彼も私と同じく7年目で、同じような悩みを抱えていました。
私と違って、クリニックが戸建てで自宅が併設しており、休日も患者さんが門を叩いて、診察に来てしまうところがさらに辛そうでした。
しかし私には打開策がありました。
とある名古屋の医療コンサルさんにキャリア相談したところ、明確な今後のビジョンができました。
まずは、すべての診療業務を非常勤に任せる事。
つまりキャッシュフロークワドラントでいうと、自営業者(S)→経営者(B)になる事でした。
その後、人件費の増大と求心力の低下で、利益率は下がる事が予想されるので、
自分だけの完全予約制のクリニックを別で立ち上げるというプランです。
思い立ったら即行動しますので、
今いる非常勤医師2名に加えて、
3つの大学医局と交渉し、再来月から3名の形成外科医を派遣して頂ける事になりました。
私と悩める親戚開業医との違い
それは、
「子離れのように、クリニック離れができたかどうか」
だと思います。
今までは、
「クリニックは自分の分身!」
と考えて質を維持しようとしておりましたが、その結果、雇用の確保も難しくなり自分への負荷は増加の一方でした。
周りにも50歳を過ぎて体調を壊す開業医をたくさんみています。
犠牲にしてきた家族との時間、自分の健康を考えると、50歳になる前には医療職人から専業経営者へのシフトは一考の価値があると考えます。
わたしから親戚開業医への助言としては、
「休みを増やす」
「人に任せる」
の二つを提案しました。
体や心を壊して閉院するよりは、バイトの助けを借りながらでも存続させた方が、自分の収入だけならず、地域の医療にとってもメリットが大きいと考えています。
持続可能な体制にして、楽して長く続けるのが、今まで作り上げたクリニックの最大活用術です。
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