ラブレターをいただいた息子の話

四男の学級懇談会。「整理整頓や掃除の段取りのレベルが格段に上がっています。帰りにお子さんの机の中を見ていってください」と先生がおっしゃった。

プライバシーも何もありゃしなねぇな…とも思ったが、整理整頓も指導の一環だからということなのだろうか。

恐る恐る四男の机の中を見ると、思ったよりもずいぶんキレイだった。
私はその中にナゾの折り紙作品に紛れた、ハートマークのいっぱい描いてある女の子の名前が書かれたカードを発見した。
どうやらラブレターをもらったようだ。

母は少し動揺した。

見て見ぬふりをした方が良いのか。
でも私の性格上、黙ってはいられない。

家族全員が揃う火曜日の夕飯時、今日の懇談会で先生から聞いた話を四男に伝え、一緒にラブレターを発見した旨も発表した。
四男は照れながら「そんなん知らんわ!入ってへんわ!!」と言っていたが、母は彼の成長を嬉しく思った。

すると、次男が「オレも前な、音楽バッグに入っててん。差出人不明で。七不思議や。笑」と言いながら参戦してきた。
「あとの六つどこいってん」と思いながら聞いていると、三男も後ろで「三男もな…」と話し始めていた。
が、存在感の薄い三男の話は「ほんでな…」という次男の話にかき消されていった。

次男の「ほんでな…」の続きだが、「しばらくしたらまた手紙入っとってな、『次男くんはやめて〇〇くんにします』って書いとってん。どういうことやねん!」と言う次男。

「お前、振られとるがな。笑」と夫。

「知らんやん!オレ何にもしてへんのに何の報告やねん。しかもまた差出人不明やし。笑」と次男。

確かにこのラブレターの件に関しては七つぐらい不思議が出てきそうではあるが、まずはそんなお手紙をもらえたことを光栄に思え!
そして謎だらけではあるが、母はこの手紙を書いた子は律儀で素直で良い子だと思うぞ。

あ、でももう振られたんか。


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