体育祭の競技徹底解説!【組み体操編】
体育祭や運動会の定番競技をひとつひとつ詳しくみていこうというこの企画。
今回は組み体操についてです。
皆さん、組み体操ってやったことありますか? 実は私、保育園の時にやったのが最後で、それ以降組み体操ってやった記憶がないのです。
なので今回は組み体操について1から学ぶ気持ちで記事を書いていこうと思います!
そもそも組み体操とは……
体操を基礎にして、道具を使用せず身体を用いて行う集団演舞のこと。日本に於いては文部科学省が定める学習指導要領で取り扱って無いが学校行事で全員参加で行われることの多い種目です。
組み立て体操と言われることもありますが、厳密には組み体操と組み立て体操は別物らしく、組体操は動的な運動であるのに対し、組立体操は主に表現的身体活動を目的とした静的な運動なのだそうです。
組み体操の技
続いて、技をいくつかみていこうと思います。
しゃちほこと飛翔。支える選手が座った状態からのバリエーションです。
三角の形を構成するのがなかなか難しいスーパーデルタと、綺麗なポーズの構造美でアピール力抜群の九十九折。
土台の選手の中腰姿勢がポイントの3人サボテン、体重の分散に工夫のあるハノイ、バベルの発展系であるバベルピラミッド。
凄い……段々と私は何を見ているんだろうという不思議な気持ちになってきました。
でもやっている子たちはとても真剣にやっているわけですよね。
というか、身体の柔軟さやばくないですか? 今の私がやったら確実にどこかの筋を痛める気がします。
組み体操に潜む危険
平成に入ると各地で競うようにピラミッドが巨大化してゆき、中学校では9段や10段のピラミッドが実現しました。タワーも5段~6段を実現した学校があるということです。
こういった高層の技は、最上段の子の位置はなんと地上7メートル以上にもなり、その高さはマンションの3階に当たるそう! しかし、命綱や落下に備えたクッションマットなどはありません。
独立行政法人日本スポーツ振興センターがまとめたデータによると、平成23年度から26年度のあいだに組体操の練習中に起きたケガは年間8,000件を超えるそうです。
昭和44年から現在までのあいだには、後遺障害の残る重大なケガが92件、死亡9人(突然死2名を含む)という報告があり、最近では平成28年に広島の中学校で死亡事故が起こっています。
このデータを見ると、組み体操は安全な競技とは言えませんよね……。
大阪府の中学校でも平成27年に10段のピラミッドが崩れて負傷者が出たため、大阪市教育委員会では同年「ピラミッドの段数は5段まで、タワーは3段まで」という制限を取り決めました。
また、東京都立の各学校では平成28年度には組体操を原則休止としています。
組体操の休止やプログラム変更により、翌年の組体操に関連した事故やケガの報告数は大幅に減ったのだそうです。
組み体操は、スポーツが好きな子だけではなくクラスや学年全員で難しい技を練習して成功させることで、連帯感や団結力・仲間への信頼・支え合うことの大切さ・難しいことをやり遂げた達成感などが高まる競技であると思います。
見ている保護者の皆さんにとっても、入学時は小さかった我が子が心身共に成長した姿や、学年全員の息の合った演技など、組体操には感動と魅力があります。
しかし、こうした安全面を考えると禁止されてしまうというのも仕方がないのかもしれません。
学校教育の難しいところですよね。
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