"失礼"のありがたさ🌘 -ゲストとの会話-
宿のお客さまで、かなりストレートに思ったことを言える方がいた。
最初に言っておくが、最終的にめちゃくちゃ感謝しているし、
今後も来ていただきたいと思ってる。
まぁ、でなければ"ありがたさ"とタイトルに入れない汗
私個人は、思ったことをパッと伝えるのが苦手で、つい、話の流れを読んで「いける!」というタイミングまで、待ち構えてしまうような癖がある。
だから、"そういえば"の恩恵も人より多く受けているのかもしれない。
▶︎"そういえば"という言葉への愛を語った日記
https://note.com/4_tsukikam_8/n/n5f06ac3e02ec
新米女将にはややレベル高め…
で、お客さま(Aさん)の話に戻るが、
Aさんは、送迎・買い出しの依頼に始まり、
宿ルールの特別免除のようなことをいくつか交渉してきて、
正直、新米女将としては、
個人の性格である「深く考えずにOKを出す性格」や「滅多に怒らないおおらかさ」を宿の顔として、どこまでやって良いのか?
…迷ってしまった。
ここで特例をどんどん認めれば、
お客さまも女将も双方が心地よく過ごすためにどうしたらよいか?と、
他の運営メンバーと話し合った多くの時間が無駄になってしまうのではないか?
口コミが広がって、これが宿の通常になったら、他のいくつかの仕事が回らなくなるのではないか?(←複業フリーランスやってます)
あ。脱線した。
今回はそこの結果ではなく、
そんなAさんと夜な夜な語ったことから 気づいたことの記録が目的だった。
衝撃のかたまりみたいな話
うちの宿に多いのが、「めっちゃ博学な人」「芸術を生業としている人」「波乱万丈な人生を送ってきた人」だ。
Aさんも例外ではなく、まさに、濃〜い人生を歩み、
達観した視点を持っている方だった。
ちょっと内容は控えるが、国際問題で、かなり尖った見方をされていて、
その夜の話題はそれだけで1時間ほど。
(話題をころころ変えて、トータルだと4時間以上語り合ったw)
よく議論される問題についてだったが、Aさんの話は初耳なことばかりで、事実だったら恐怖で外を出歩けなくなるような内容だった。
そして、私の意見とは180°、いや177°くらい?ほぼ正反対。
「ごめんね、聞いてて嫌な気持ちにさせたら。でも知っておいた方が良いと思うから…」と、前置きをしてくれたものの、
聞き終わった後 一言も言葉が出てこなかった。
どちらもありえる。から信じよう。
チェックアウトされた後も、ずっと衝撃が続いていて、
「真実か?不真実か?」ぐるぐる考えた。
最終的に、私がお風呂で出した答えは
「たぶん真実だろう。」ということ。
なぜなら、ありえる!と納得したから。
でも、今までの自分の考え方に上書きしたわけではない。
別名で同じ「ありえる」フォルダに保存した。
今まで信じていたこととは正反対だが、
真実だとわかった瞬間、どちらも「あ、やっぱり」と頷くと思う。
*
そこからだ。
「自分には判断できないから適当にそれっぽい方を信じよう!」をやめて、
「判断できないけど、どっちも理解したから、どちらも信じよう。」と
思えるようになった。
八方美人になるとか、そういった話ではなく、
「そもそも、いろいろな要因が絡まりあっていなければこんな大きな問題に発展してなくないか?」
と自分の中で気づきがあったのだ。
過去を隠そうと必死な人は数人レベルではなかったと思うし、
年月が経てば経つほど噂はみるみる姿を変えていく。
その間には、たくさんの争いがあって、
そこから生まれた恨みから捏造、
みたいなものもたくさん混じっているかもしれない。
だから、何か一つを信じて、それについての知見を深めるよりは、
"ありえる"話を仕入れまくって、因果ストーリーを1つでも多く想像してみる方が、緊急自体にも、よりどっしり構えられるようになるのではないか。
"失礼"に隠された価値 -まとめ-
一人のお客さまの話を、
正直「耳を塞ぎたい」と思って1時間聞き続けた。
「嫌な気持ちにさせるかも…」ということを
初対面の宿屋の女将に聞かせ続けるこの人は、なんて失礼な人か、
と呟きかけた。
でも、そこから見えてきたものは、今後、情報社会の中で、
自分を保ちながら生きていくための一つのヒントになったし、
大抵は途中で誰かに握りつぶされてしまいそうな話を、
8畳で正座で じっくり聞けたことに、ありがたみさえ感じた。
失礼なことは、みんな控える。
ただ、そこには"普通じゃ得られないもの"が隠れているかもしれない。
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