腰と女豹と尻子玉
昨日、人生初のぎっくり腰をやりました。
重い段ボールを持ち上げようとしたら、あら!ぎっくり。お手本のようなぎっくり腰でございました。トンカチでぶん殴られたような痛みで、思わず「あは〜ぁッ」なんて、声にもならない恥ずかしい声が漏れるほど痛かった。
その場でしゃがみ込んでしまって、たぶんアレは女の子座りしてたんじゃないか?女の子座りなんかできないほどに体の硬い自分が下肢をひの字にペタンと、いやしてなかったんかな、どうだろな、でもアレは確かに女の子座りだと思う、そうだろうよ、アレが女の子座りじゃないのなら何が女の子座りなんだ、と言わんばかりの女の子座りをしてしまったわけです。
股の間に両手を置いて、いわゆるだっちゅーのポーズのような体勢で、何秒か腰痛を噛みしめずにはいられなかったんです。ただホントにだっちゅーのだったか?と言われるとそれさえも少し曖昧で、雛形あきこみたいな女豹ポーズだったかもしれない、嘘か誠か分からないけれど雛形あきこは消しゴムを噛むのが好きらしい、んなバカな、正確に思い出そうとするとそれだけで痛みが蘇るので勘弁してほしいが、どちらにせよ、あの時の俺は人生で1番セクシーでした。
そんなこんなで人生初のぎっくり腰はなかなかに辛く、上半身と下半身は軽いのにツナギの腰だけがえげつないくらい重くて、席を立とうとするとケツと椅子がくっついてんじゃねえかってくらい立ち上がるのが難しい(単なる錯覚なので痛みに耐えながら踏ん張ると普通に立てる、腰ごときが俺の根性を舐めないで欲しい)。
湿布を貼って寝ても正直そこまで状況は改善せず、今日の今日も痛みに耐えながら過ごしてたんだけど、1時間前くらいに小便した時にほぼほぼ完治した。じゃあ昨日のアレは何だったんだよ、と思うかもしれないけど一旦聞いてくれ。
チャックを下ろすために腰を曲げるくらいで痛んだ腰が痛くなくなったんだから。
痛みに耐えながら尿を出していると、腰、というよりは尻、のあたりにビビビっと感じたことのない痺れがあって、痺れっていうのはしばしば痛みよりも厄介な存在、なぜなら髄に効いてるからです、髄。食べるとめっちゃうまい魔法みたいな部位、髄。
ただ、痺れで一瞬冷や汗をかいたのも束の間、尿を出し切ると痺れも同じタイミングで出て行って、腰痛が完治しました。アレは何だったんだろう。そう、尻子玉を思い出したんだ。尻子玉。
尻子玉はカッパに取られると死んでしまうけど、なんかこう、腰のあたりにあった邪魔者が抜き取られた快感があって、それはそれは不思議な尿体験だったわけです。
尻子玉が常に俺の頭の片隅にあるのは、当時オヤジの購読していたヤンマガの表紙が確か桜庭ななみだったかな、ミスマガのグランプリを取った頃だと思いますが、誘い誘われ彼女のグラビアを見ようとしたマセガキの俺は偶然『アゴなしゲンとオレ物語』なる奇妙な漫画を開いてしまい、そこに出てくるカッパの女妖怪が尻子玉を抜くという、クソガキには桜庭ななみ以上に刺激的な物語を読んでしまったがためなのです。
『アゴなしゲンとオレ物語』はアゴゲンまたはゲンさんという略称で呼ばれますが、両者の比率はアゴゲン7:ゲンさん3な気がしていて、これはセブンスターをセッターと呼ぶかブンタと呼ぶかの比率と一致しているはず。いやブンタって呼んでる人よりは多いか。聞いたことないもんな。あの少し前に出た愛称パッケージ、クソダサくて好きだったんだけど、かなり変だったとは思います。
ぎっくり腰になりました。あと一昨日です。未だに腰は痛いです。
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