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カラースプレーの輸入 ➖スプレーの取り扱いは難しい!?➖

【質問】
カラースプレーを中国かどこか安く売っている国から輸入して販売したいのですが何か注意すべきことはありますか?

【回答】
カラースプレーはDIYや工芸品製作に人気の商品ですが、日本への輸入には特別な手続きと書類が必要です。このブログでは、輸入プロセスを具体的に分解し、必要な書類や手順についてわかりやすく解説します。これから輸入を検討している方の不安を解消するための情報をお届けします。


1. カラースプレーを輸入する際のポイント

カラースプレーは、製品に含まれる化学成分やその性質から、日本の消防法や化学物質規制(化審法)に該当する場合があります。また、エアゾール(スプレー缶)商品であるため、輸送方法や保管に関する規定にも注意が必要です。

主な確認事項:

  • 含有成分が化審法(化学物質審査規制法)に基づき禁止または規制されていないか

  • エアゾール製品としての安全性(爆発や引火の危険性)

  • 消防法における危険物分類


2. 必要書類一覧

1. SDS(安全データシート)
輸入するスプレー製品の化学成分や危険性を記載した書類です。化学物質規制法や消防法の確認に必須となります。
👉 輸出者(サプライヤー)に依頼して取得しましょう。

2. 成分表(Ingredient List)
全成分の詳細を記載したリストが必要です。特定の化学物質が含まれている場合、輸入が禁止されることもあります。

3. 製品ラベル(Product Label)
日本語でのラベル表示が必要です。内容には、以下が含まれる必要があります:

  • 製品名

  • 含有成分(危険物の場合、注意事項も)

  • 使用上の注意

4. 梱包仕様書
スプレー缶は圧縮ガスを含む場合が多く、航空輸送や海上輸送における危険物規定に従った梱包が必要です。輸送業者から要求される場合があるため、事前に準備しておくことが重要です。

5. 輸入許可証(必要に応じて)
特定の化学物質や危険物に該当する場合、追加の許可証が必要になる可能性があります。


3. 輸入プロセスの流れ

  1. 商品リサーチと確認

    • サプライヤーから詳細な商品情報を取得(SDSや成分表)。

    • 日本国内で販売可能かを事前に確認(特に規制物質や消防法をチェック)。

    • 試験成績書を取得(エアゾールのガス圧試験)
      圧縮ガスの種類や圧力が危険物基準に該当しないことを証明するための書類。(一般社団法人日本エアゾール協会にて取得可)

  2. 輸送手配

    • 危険物として分類される場合は、対応可能な物流業者を選定。

    • 必要に応じて、危険物輸送ラベルを貼付。

  3. 税関手続き

    • HSコードを調査し、正確な関税率を把握。

    • 必要書類を税関に提出し、審査を受けます。

  4. 検査(必要に応じて)

    • 消防法に基づく危険物検査や化審法に基づく成分確認が行われることがあります。

  5. 国内でのラベル貼付・販売準備

    • 日本語の表示を適切に貼付し、販売準備を整えます。


4. 注意点とよくある失敗例

注意点:

  • 事前確認不足: SDSや成分表を確認せず輸入し、規制物質が含まれていたため廃棄処分となるケース。

  • 輸送中の事故: スプレー缶の梱包が不適切だったために輸送中に破損や漏れが発生することがある。

  • 販売ラベルの不備: 消費者庁の規定に準拠していないため、販売開始後に指導を受ける場合がある。


5. 最後に

カラースプレーの輸入は、特定の規制や手続きが必要なため、初心者には難しい場合もあります。事前にしっかり準備を整え、専門家の助けを借りることで、スムーズな輸入が可能になります。

輸入に関する具体的なご相談や興味がある方は、ぜひWorld Trade Pronamix(トレプロ)にお問い合わせください!

参考:経済産業省

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