L'Arc〜en〜Cielアドベントカレンダー16日目「花葬」
L'Arc〜en〜Ciel Advent Calendar 2017 16日目。ゴールは見えてきた。
アルバム「ray」収録 シングル曲
90年代後半のヴィジュアル系ロックバンドの一大ブームを牽引したバンドのひとつがL'Arc〜en〜Cielであることを疑う人はまずいないと思うが(ラルク本人たちがそのカテゴリに入ることの賛否はさておき)、その最中にあってなお、挑発的に3枚同時リリースなどをやってのけたうちの一枚が「花葬」である(後の2枚は「HONEY」と「侵食」)。
有名なのはHONEYの方だが、マニアに人気なのが花葬だったんじゃないかなーとは思うのだけれども、先日書いた通り、「基本的にロックバンドがバラード歌うってどうなの? 派閥」に属しているので、当初はどうなのかなーって印象だったことを記憶している。
が、ちゃんと聴いてみると、何度聴いてもまた聴き直したくなるような重厚なバンドサウンドに、当時のhydeの歌詞にありがちだった「解読が難解な言葉」が高校生だった僕には胸キュンもので、いかにも「L'Arc〜en〜Cielらしい曲」だなーって思えたりもする。
アルバム「HEART」以降のL'Arc〜en〜Cielは軽快な曲と重い曲がかなり極端になってきており、バラード系の楽曲はとことん重い。率先してストリングスを多用してきているというところもあるが、花葬においてはインディーズ時代から持っているヘヴィーなダークさとメジャー後のポップさを足してダーク寄りにした感じの曲に仕上がっており、スローテンポな分、hydeのボーカル技術の圧倒的な高さを味わうことができる。あの鮮やかな流れのファルセットは相変わらずカラオケ泣かせである。
「ばらばらに散らばる花びら雫は紅」という出だしの歌詞は思春期の僕的にエロいな! という感想しかわかなかったのだが、未だにあの歌詞の解釈はよくわかっておらず、なんとなく雰囲気でリスニングしているのだけれども、重めの曲であるにも関わらずリピートで聴き続けていられるというのはなかななかあるもんじゃないとも思う。上記の通り、ハードナンバーが好きなので、そもそもバラードあんまり聴かないクチだし。
あと、この曲のPVを見たことがある人なら誰もが「あれ?」と思っただろうし、実際にインタビューでも答えていたので知ってる人も多いと思うが、この時のhyde、眉毛がない。
これはラルクファンでは割と有名なのだけれども、メジャーデビュー後〜しばらくの間、hydeと言えば「眉毛が太い」でおなじみであり、端正な顔立ちながらも、実際は結構濃いめの顔立ちでそれをより印象づけるのが眉毛の太さだったのだけれども、heavenly以降から徐々に眉毛が細くなっていき、ついに花葬にて眉毛がなくなった。ある種ファンにとっては事件である。
当時はマリリン・マンソンの影響もあって、そういうヴィジュアルを作っていたところもあっただろうが、いかに美男子として名高いhydeとは言え、眉毛がなくなると相当印象変わるもんだなぁってなったものだ。
花葬は90年代の音楽シーンを追っていた人であればほぼ確実に聴いたことのある曲だと思うが、一度、PVなども含めてその世界観ごと楽しんでみると、なかなか面白い気づきがあったりするかと思う。
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